えんさんの相談

カテゴリ:アフターケアその他

術後について

奥歯を抜歯予定でインプラントを勧められております。
費用的に問題はあるのですが、入歯などと違ってかみ合わせが良好であるということで、前向きに考えています。
例えば、治療後、問題が生じて(歯周病など)、インプラントを外さなければいけない場合、簡単にできるものなのでしょうか? あとネジの部分に問題があった場合、それを交換するのは簡単なのでしょうか? インプラント自体よりその後のトラブルが気になります。
ご回答宜しくお願い致します。
(ちなみに抜歯予定の歯は左奥です)

えん様

質問を拝読いたしました。左の奥歯を抜歯予定ということで、抜歯後のかみ合わせの再建に、インプラント治療を前向きに検討されているということですよね。
 私は、年間300本以上インプラントを植立するインプラント医としまして、インプラント治療を肯定的に捕らえる人間の一つの意見として、参考にして頂ければ、幸いです。
 元々私は、異物が長期間に渡って、体に生着するはずがないと考える、インプラント否定派でした。しかし、今ではなんの疑問もなく、身内(両親)にインプラント治療をして、
喜んでもらっています。
10年以上前は材料もあまり良くなく、インプラント自体が、ご自身の骨にきっちり着かないことがよくありました。
しかし、現在は材料工学も進歩して、自身の骨ときっちり結合できるようになってきました。
 えん様は、インプラントの是非については理解できるけれども、植立をしてからの耐久性等に心配をされておられるようですね。
日本の厚生労働省が認可しているインプラント体を使えば、
無理な力をかけなければ、そうそうトラブルのあることはないと考えます。
しかし、インプラント医が未熟で、その材料の特性を把握しないで無理な施術をした場合、トラブルは起こる可能性があります。
 歯をなくした際の、第一選択がインプラント治療が好ましいことは、周知の事実であります。
治療は、機械がするものではなく、生身の人間が行うものです。インプラントの実績の豊富なクリニックに相談されれば、
疑問もたちどころに解決することでしょう。
今回は、レントゲンがありませんので、一般的なお話しかできませんでしたが、えん様が心配される、その後のケアの方が、非常に大切になってきます。
カウンセリングをしっかり受けられて、納得してインプラント治療を受けられることを希望致します。
一日も早く、インプラントをいれて、またしっかりとものを噛めるお口を取り戻してくださいね!
  • えん(48歳 女性 主婦 )
  • 2015年02月20日08時48分
ご回答ありがとうございました。
周りにインンプラントをしたものがおらず、実際のところ
どういうものなのか実態が分からない、というのが
本心でした。ただ、以前と比べ、一般に普及しているもの
ですので、そう怖がらなくてもいいんですよね。ご回答を頂き
安心しました。歯科医とその疑問についてもう一度話し合ってみます。ありがとうございました。
はじめまして、えんさん。お問い合わせありがとうございます。あいおい歯科・インプラント矯正クリニック 古野と申します。今回のご質問を担当させていただきます。
さて、インプラント施術後のトラブルに対する質問ですね。
治療後問題の発生したインプラント除去についてですが、悪くなったインプラントはそれなりに除去しやすいと言えます。なぜなら除去が必要なインプラントはすでに骨結合が安定していないからです。当然例外もありますが逆に除去が難しいようなインプラントは除去の必要もないのかと。
あとネジの部分というのが定かではないのですが、インプラント本体(人工歯根部)と人工歯を連結するネジの事と判断してお話しいたします。ネジの破折、ゆるみ等はスクリュー固定の人工歯であれば簡単に対応できますが、セメント(接着剤)で固定してあると対応が難しい場合があります。ただ、あくまでも難しいだけで対応できないことはまずありませんのでご安心を。
以上お答えしてきましたがお答えになっていますでしょうか?
また、ご質問等ございましたらご連絡ください。
  • えん(48歳 女性 主婦 )
  • 2015年02月20日08時57分
ご回答ありがとうございます。
納得いたしました。インプラント本体と人工歯を連結するネジは簡単に対応できるんですね。安心しました。インプラントは
価格の問題さえクリアできればあとは自分の歯のように咀嚼できるのが魅力ですが、アフターケアや、・・・例えば自分が事故で動けなくなったときとかどうするのか?とか変なこと
ばかり気になり困りました。あとは素材が溶け出したりすることはないのかとか。
対応できなくなることはないとのご回答で安心しました。
どうもありがとうございました。
えんさん さま(48歳、女性)

ご質問ありがとうございます。

インプラント治療のリスクには、
(1)術中リスク、
(2)骨とインプラントが結合しないリスク、
(3)インプラントに炎症が起きて周囲の骨がなくなる長期的なリスク
があります。

えんさんは、奥歯のインプラント治療を考えているようです。
(1)(2)として、奥歯が下顎の場合、神経麻痺のリスク、上顎の場合、上顎洞へのインプラントの迷入や、骨が脆弱なため、骨結合しにくいリスクがあると思います。

治療が成功してインプラントで噛めるようになった後は、メンテナンスが必要になります。メンテナンスを怠ると(3)のインプラント周囲炎にかかりやすくなります。

ご質問のインプラント体の除去についてです。
インプラント周囲炎が著しい場合は、周囲の骨がなくなっていますので、インプラント体を逆回転させることで簡単に除去できます。
インプラントが強固に骨結合している場合は、インプラント周囲の骨を専用ドリルなどで削り、除去します。埋入手術よりもやや困難な手技になります。

長期経過後、インプラント周囲炎になった場合、洗浄しながら経過を観察するくらいしか方法がなかったのですが、最近になって、治療法が確立しはじめています。
エルビウムレーザーを使い、インプラント周囲に付着したバクテリアを死滅させ、骨造成を行う方法です。
(Use of Er YAG laser to decontaminate infected dental implant surface in preparation for reestablishment of bone-to-implant contact Nevins M et al. Int J Periodontics Restorative Dent 2014 34(4):461-6.)
将来が不安ならば、インプラント周囲炎のエルビウムレーザー手術が行える医院で治療するとよいと思います。

ネジが破折した場合です。スクリュー除去用の専用キットがありますので、
破折したネジに食い込ませて除去します。このときインプラントのネジ穴が破損した場合は、タップを切ってもう一度使えるようにできます。
安価なメーカーのインプラントではなく、トップメーカーのインプラントシステムでトラブルキットが充実しています。医院で扱っているインプラントシステムを知っておくとよいと思います。

このように、インプラント治療には、メリットも多い半面、欠点もあります。
長所と短所があるのは、インプラントに限らず、世の中すべてのことにおいていえます。
治療を受けるご本人が総合的に考えて、決断する必要があると考えます。
  • えん(48歳 女性 主婦 )
  • 2015年02月21日23時22分
ご回答ありがとうございました。
私が特に心配していたのが術後リスクでしたが、(3)のような炎症による骨へのダメージは予測していませんでした。
また、インプラント周囲炎にもいろいろあることを初めて知りました。
一度インプラント周囲炎のエルビウムレーザーや、ねじ破損の件など歯科医に確認しておくべきですね。とても参考になりました。ありがとうございました。
ご質問にお答えさせていただきます。
まず、インプラント治療後は問題を生じさせないことが重要です。毎食後のブラッシング、定期検診によるメインテナンスなどを正しく受けていただければ問題が生じることはほとんどありません。しかしながら、不幸にしてインプラントを摘出しなければばならない場合は簡単な抜歯程度で済みます。また、インプラント本体に問題がなく、被せ物、ネジなどに問題が生じた場合は再製可能ですのでご安心ください。
  • えん(48歳 女性 主婦 )
  • 2015年02月26日13時09分
回答ありがとうございました。
定期的なメンテナンスを受けていればそれほど神経質に
なることはないのですね。安心しました。普段から他の
歯にも気を使い、丁寧なブラッシングを心がけたいと思います。ありがとうございました。




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