インプラント治療後はホワイトニングできる?ホワイトニングを受ける際の注意点は?
インプラント自体の黄ばみが気になっており、周囲の自然な歯に比べて明らかに目立つ。歯の黄ばみが気になって自信を持って笑うことができない。
ホワイトニングしたいが、そもそもインプラント治療後にホワイトニングができるのか分からない。そのように悩んでいる方はいませんか。
インプラント治療後はホワイトニングできるのか、インプラント治療後にホワイトニングを受ける場合の注意点などを中心に紹介します。
更新日:2024/12/19
■目次
この記事のポイント
・ホワイトニングで白くすることができるのは天然歯で、インプラントは不可。
・インプラント治療後にホワイトニングを受けると、周囲と色の差が生じる場合がある。
・インプラント治療を検討している場合は、先にホワイトニングを受けることが望ましい(後でも可能ではある)。
インプラント治療後はホワイトニングできる?
インプラント治療後にホワイトニングを受けること自体は可能です。しかし、ホワイトニングで白くすることができるのは天然歯のみです。インプラントのような人工素材に効果がないため注意しましょう。
インプラント治療後にホワイトニングを受けても、天然歯とインプラントの被せ物の間で色の差が出て、違和感を感じる可能性があります。
インプラント治療検討の場合は、先にホワイトニングを受けたいことを歯科医師に相談しても良いでしょう。
ホワイトニングには種類がある!持続期間は?
ホワイトニングは、歯科医院で歯科医師または歯科衛生士が施術する『オフィスホワイトニング』、歯科医院で処方されたホワイトニング用マウスピースと薬剤を使って自身で行う『ホームホワイトニング』、そしてオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた『デュアルホワイトニング』、エステサロン等で行う『セルフホワイトニング』の4種類があります。
ホワイトニングの持続期間は種類によって異なり、オフィスホワイトニングで3ヶ月程度、ホームホワイトニングで6ヶ月程度、デュアルホワイトニングで約1年程度といわれています。
持続期間は元の歯の状態や生活習慣によって大きく異なるため、個人差に注意です。白い歯を保つためにはホワイトニング後の日々のセルフケアや定期的なホワイトニングも重要です。
インプラント治療後にホワイトニングを受ける場合の注意点
インプラント治療後に歯の黄ばみが気になる場合もあるでしょう。治療の順番としてはインプラント治療前にホワイトニングを受けるのが望ましいですが、複数の歯を失ってしまい、食事や発音に影響があるなど緊急性がある場合はインプラントが優先されることもあります。
インプラント治療後に、ホワイトニングを受ける場合の注意点を見ていきましょう。
ホワイトニング後の天然歯の色を予測して人工歯を作る
ホワイトニングを希望していても、お口の中の状態によってはインプラントが優先して行われることがあります。その場合、ホワイトニング後の天然歯の色を予測したうえで人工歯を作ります。
しかし、ホワイトニングでどのくらい白くなるかというのは、歯の色や歯の状態など一人ひとり異なるため、個人差が大きく難しいです。
天然歯と合わせたい場合は人工歯を作り直すこともある
インプラント治療後にホワイトニングしたものの、天然歯との色の違いがあまりにも気になる。という場合には天然歯の色に合わせて人工歯を作り直すことがあります。
人工歯の作り直しは公的医療保険適用外であるため、費用は医院によって異なります。1本100,000円~300,000円かかることもあります。
2024年10月 株式会社メディカルネット調べ
インプラントは変色することがある?
インプラントは、あごの骨に埋め込む「インプラント体」、その上に取り付ける「アバットメント」、最後に被せる「被せ物(上部構造)」の3つの部分で構成されます。
上部構造に使われるインプラントの素材によっては変色します。歯茎の黒ずみによってより変色して見えてしまうこともあります。
歯の黒ずみの原因としてはコーヒーやカレー、紅茶やワインなどによる着色汚れです。歯茎の黒ずみの原因は喫煙によるヤニの付着、メラニン沈着などが挙げられます。
インプラント周囲に歯周病の症状が見られるインプラント周囲炎が原因で、歯茎が下がり金属が露出し、歯茎が黒く見えること繋がることもあります。
対策として、歯科医院で定期的にメンテナンスを受け、インプラント自体の変色だけでなく、インプラント歯周炎の予防にもつながるでしょう。
まとめ
ホワイトニングには天然歯を白くする効果がありますが、インプラントに効果はありません。治療前にしっかりと歯科医師に相談しましょう。
インプラント治療後にホワイトニングを受ける場合は希望する歯の色調を協議することも大切です。どのような色合いのインプラントを入れるのが望ましいのかも話し合い、インプラント治療後に自然な仕上がりに見えるようにできます。
記事監修
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。
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