抜歯したその日にインプラントを埋入する治療(抜歯即時埋入)の症例

抜歯をしたその日にインプラントを埋め入れる治療法(抜歯即時埋入)を紹介します。また、抜歯したその日にインプラントの仮歯まで装着する症例も紹介します。

更新日:2019/10/03

■目次

  1. 【症例1】抜歯したその日にインプラントの埋入(抜歯即時埋入)、仮歯の装着まで行った場合
  2. 【症例2】抜歯したその日にインプラントの埋入(抜歯即時埋入)を行った場合
  3. 【症例3】インプラント治療中の上部構造

【症例1】抜歯したその日にインプラントの埋入(抜歯即時埋入)、仮歯の装着まで行った場合

患者様:30代、女性
主訴:前歯がとれた
治療期間:3ヵ月
症状:前歯の根がすでに割れていていたため保存が不可能
治療について:インプラントにて治療をご希望
インプラントを埋入した箇所・本数:右上2番・1本

治療のポイント
抜歯とインプラントの埋入を同時に行うことで、手術が1回で済むというメリットがあり、治療期間の短縮にも繋がります。
また、患者様によってはインプラントを入れたその日に仮歯を装着することも可能です。
歯を抜いたその日にインプラントを埋入する治療(抜歯即時埋入)は、通常のインプラント治療とは異なる技術が必要となるので、治療を受ける歯科医院で対応しているか確認する必要があります。

※治療結果は患者様によって個人差がございます。

治療前

治療中

治療後

【症例2】抜歯したその日にインプラントの埋入(抜歯即時埋入)を行った場合

通常のインプラント治療との違い
通常のインプラント治療であれば、当医院の場合、まず歯を抜いて3~6ヵ月ほど骨の治癒を待ちます。
その後、インプラントを埋入するための手術を再度行い、インプラントと骨が結合するまで3ヵ月ほど待ちます。
そのため、抜歯からインプラントの上部構造(セラミック冠)が入るまでには、約6~9ヵ月が必要になります。
これに対し、抜歯したその日にインプラントを埋入する方法では、早ければ3ヵ月ほどで、本歯となるインプラントの上部構造(セラミック冠)を入れることが可能です。
通常のインプラント治療法では、当医院の場合、2回の外科手術が必要となりますが、抜歯したその日にインプラントを埋入した場合は、1回の外科手術で治療を終えることも可能です。

検査内容
歯科用CTで口腔内を撮影することによって、3次元的に骨量と骨密度を診断します。
3Dシミュレーションソフトによって上部構造の設計を行うので、患者様にも視覚で治療説明を確認していただけます。

留意点
患者様によっては顎の骨の量が極端に少ない場合など、抜歯したその日にインプラントの埋入(抜歯即時埋入)を行えないことがあります。
また、通常のインプラント治療とは異なる技術が求められるため、インプラントの埋入(抜歯即時埋入)に対応していない歯科医院もあります。

治療前

治療中

治療後

【症例3】インプラント治療中の上部構造

インプラント治療中の上部構造
骨とインプラントがどれだけ強固についているかを測定する器械を用いて、一定の条件が揃えば、インプラントを入れたその日にインプラントに負荷をかけて仮歯を装着することも可能です。
インプラントと骨の結合の具合が思わしくない場合は、インプラントを埋入する箇所の周りの歯を利用して一時的な仮歯を装着することが可能です。

仮歯の役割

見た目を改善する審美的な役割と、食事などで必要な噛む機能を一時的に改善する役割があります。

治療期間
当医院の場合、インプラントと骨が結合するまでの期間は約2~3ヵ月を要することが多いです。

※治療結果は患者様によって個人差がございます。

治療前

治療中

治療後

記事提供

【PR】フィリップス ソニッケアー
歯科専門家使用率NO.1

フィリップス・ジャパン

あわせて読みたい記事

メディア運用会社について

メディカルネット

株式会社メディカルネット(東証グロース上場)は、より良い歯科医療環境の実現を目指し、インターネットを活用したサービスの提供にとどまらず、歯科医療を取り巻く全ての需要に対して課題解決を行っています。

当サイト「インプラントネット」を通して生活者に有益な医療情報を歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、インプラントなどの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報の提供を目指しています。

インプラント歯科医院を探すなら「インプラントネット」

インプラント治療を行なっている歯科医院を、全国から簡単に検索できます。お近くのインプラント歯科医院をお探しの場合にもぜひご活用ください。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。