抜歯後放置するリスクとは?歯が抜けたままにしておくとどうなるの?
歯を失ったままにしておくと、抜けた歯の所の隙間が狭くなり噛む力が低下したり、歯垢が溜まって虫歯になりやすい口内環境になります。また、隣の歯や噛み合っていた歯が開いているスペースに移動してきて、噛み合わせが合わなくなることもあります。ここでは、歯を失ったままにしておくと、どんなリスクがあるのかを紹介します。
更新日:2021/12/07
■目次
歯を失ったまま放置しておくと・・・
歯を失ってそのままにしておくと、抜歯した箇所が歯の移動で狭くなり噛む力が低下したり、歯垢が溜まって虫歯になりやすい口内環境になります。それだけでなく、歯を失ったままにしておくと様々なリスクがあります。
対合の歯が伸びてくる
失った歯と噛み合っていた反対側の歯が、噛み合う歯がないために、徐々に伸びてきてしまいます。
両隣の歯が動いて傾いてくる
失った歯の両隣の歯が、歯が無い方向に徐々に傾いてきます。噛み合わせが悪くなるほか、長期間放置していると、歯列全体に狂いが生じてきます。
噛み合わせが狂ってくる
失った歯の周辺の歯が移動することにより、噛み合わせがずれてきます。失った本数が多い場合には、歯が残っているもう片方の歯でばかり噛むようになるため、噛み合わせのバランスが崩れます。噛み合わせのずれは、顎関節症、肩こりや頭痛、身体のゆがみなどを引き起こす原因にもなります。
歯茎の位置が下がってくる
歯を失うと、歯茎の中にある骨の量が少なくなるため、歯茎が収縮し痩せたように見えます。歯を支えていた骨は、噛む時の圧力がかからないと痩せていってしまうのです。この現象は、歯周病の進行や長期的に合わない入れ歯を使用することでも起こります。
審美的な問題がでてくる
奥歯の欠損は、頬のラインや顎のラインが内側に寄り、時間が経つと歯茎が痩せるので、さらに頬がこけて見えたり顎がたるんで見えたりします。また、前歯の場合は唇が内側に入り込んだり、口元にシワが寄りやすくなります。
記事監修
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。
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