ひまわりさんの相談
去年の夏に左上1番2番インプラント手術をしました。4ヶ月待ってインプラント2次手術をし今年の1月にセメント固定のクラウンが入りました。が、左上1番は5ヶ月の間に3度もクラウンが取れるのでスクリュー固定に変えますとの事。左上2番のクラウンは1度しかはずれず、今のところ問題ないのでそのままセメント固定とのことですが、統一されていないことに疑問を感じます。インプラントが何本か入ってる患者さんはたくさんいると思いますが、みなさんセメント固定、スクリュー固定と統一されてますか?場所によってはセメント固定、スクリュー固定とばらばらになりますか?
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- 神保町タワー歯科・矯正歯科
- ( 東京都 千代田区 )
- 2017-06-21 18:42:00
場所によっては、セメント固定、もしくは、スクリュー固定しか出来ない場合もあれば、セメント固定もスクリュー固定のどちらでも選択できる場合もあります。
インプラントを入れたい部分の骨の量によって、入れるインプラントの角度も規制されますので、統一されない場合もあるかと思います。
統一されていなくても大きな問題はないかと思います。
参考になれば幸いです。
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- 古賀テクノガーデン歯科
- ( 千葉県 千葉市美浜区 )
- 2017-06-29 12:37:00
ご質問の件ですが、一般論としては、セメント式とスクリュー式固定が混在することは、稀なことではありません。セメント式の利点としては、技工として簡単なこと、精度がスクリュー式ほど要求されないこと、コストが安いこと、前歯部などに審美的な問題を生じないことが挙げられます。
一方で、短所としては、軸面に距離が確保できない場合(簡単に言えば歯が小さめにしか作れない場合)、医事力に問題が生じ、おっしゃるように、外れやすくなります。また、セメント固定した後に、意図的に外しにくい状況になるので、トラブル時に対処が困難になり、改造や修理が難しくなります。
スクリュー式は、精度が要求され、技術的に難しくなり、技工や歯科医の技術に左右されやすくなります。また、必要なコンポーネントが増えるために、コストも高くなりがちです。他にも、メーカーによっては、十分にスクリュー式に対応した部品がラインアップされず、対応が困難なケースがあります。
骨量が限られる場合、審美的な問題を生じやすいとも言えます。
なぜ、なのに世界的にはスクリュー式が一般的で、しかも、学会でも、ヨーロッパでは強くスクリュー式上部構造を勧めているかと言えば、周囲炎という、歯で言うところの歯周炎リスクを考えた時、セメントが残り、それが周囲炎を生じさせる報告が頻発し、世界中で問題になっているからです。
すでに、数年前から、ヨーロッパではスクリュー式を選択する勧告が出されているので、私の臨床では、スクリュー式のみにしておりますが、十分に注意をして行う場合、セメント式ですべて問題が生じるわけではありません。
よって、くどくとど説明しましたが、統一しているという現状ではないわけです。
多少の参考になれば幸いです。