ハルキチさんの相談
はじめまして。
これからインプラントを考えてるんですが、カウンセリングに行った歯医者さん(自分のなかではかなり信用がある)で2本で85万位になると言われ、まぁ相場どおりかなと思ったんですが、自分の母親に話しをしたら、私は昔一本7万くらいで出来たんだけど!と言われ、そんな安い値段で本当に出来たんでしょうか?
昔と今の時代では値段が違う物なんでしょうか?
- 医療法人社団オーラルヘルスアーキテクト 官庁街歯科
- ( 青森県 十和田市 )
- 2017-06-20 00:15:00
あまりきになるなら、お母様の通った歯科医院でセカンドオピニオンをされたらいかがでしょうか。
大切なのは、その時の費用もありますが、施術内容と施術後の正しいメインテナンス、調整が正しく行われるかで予後が変わるということです。
値段よりも真のインプラントケアを出来るドクターかが重要だと思います。
- 医療法人 加来歯科
- ( 大分県 中津市 )
- 2017-06-20 00:52:00
ご質問ありがとうございます。
現在、日本国内でインプラントを販売しているメーカーは30〜40社あると言われています。ストローマン社、ノーベル社などのメジャーなメーカーの製品は高価です。それに対して新興のメーカーや韓国のメーカーなどはかなりの安売りをしているようです。この値段がまずは治療費に跳ね返ってきます。
また安全・安心なインプラント治療のためには 歯科用CTや、色々な器械、シミュレーションソフトなど高価な設備が必要です。
最終仕上げでも、保険で使用するような安い金属で作成してセメントでくっつけてしまうような保険で金属冠を被せるような仕上げにすると費用を抑えることができます。しかし、高価な金合金やCADCAMを利用してジルコニアやe-maxなどのセラニック、あるいはチタンなどを利用して、ネジ止め式やその他の方法で必要な時に外せるような着脱式にすると作製費が高価になります。
そして常に新しい知識や技術で安全・安心なインプラント治療を行うために、我々は学会や研究会に所属して色々な講演会や研修会に出かけて勉強しています。実はこれがインプラントの成功率を左右する最大の要素だと思っています。知識不足の先生が適当に埋入されたインプラントと、知識豊富な先生が最適なサイズのインプラントを最適な位置に埋入した場合はその予後に大きな差が出ると思います。真面目な先生は仕事を休んでまで研修に出かけていますので、この研修費がかなりの出費になります。
以上の組み合わせで価格の差が生まれるわけです。
安いインプラントメーカーの物を安い金属で固定にしてしまえば費用はかなり安くできます。しかし、これが最善の治療でしょうか?
私の考える最良の治療は、長期の実績があるメジャーなメーカーのインプラント体を使用して、CTデータをシミュレーションして最良の位置に最適なサイズのインプラント体を埋入する計画を立てます。そしてこの計画を実際に再現するために、手術用ガイドを作製してインプラント埋入手術を行います。そして最終仕上げはCADCAMシステムを利用して、ジルコニアやチタン、e-maxを用いて、必要な時に着脱可能な上部構造を作製しています。この材質は歯肉に優しく、歯周病菌の付着も、その他の金属よりも少ないことがわかっていますので、インプラント周囲炎が起きにくいと考えています。
以上のことから治療費に大きな差がある訳です。
治療直後はあまり分からないかもしれませんが、5〜10年後にはその差が分かるかも知れません。
あなたはどちらを選択しますか?