かしのさん(新潟県)の相談

カテゴリ:骨再生

インプラントを入れたいと思っていますが、骨の厚みが足りなく、何らかの処置を必要とするそうです。
骨を移植なりしたとして、骨よりチタン金属の方が硬いと思うのですが、長年圧力が加わる事により上顎洞を貫通するなど、炎症を起こす危険性などはないのでしょうか?

  • かしのさん[新潟県 39才 女性]
  • 先生、大変わかりやすい説明をいただき、ありがとうございました。
    とても安心する事ができました。インプラントを入れ、メンテナンスをしっかりしていきたいと思います。
    感謝申し上げます!

    かしの
    かしの様ご質問ありがとうございます。

    かしの様のご質問をよくよく読んでみると、骨の幅が足りないとのことですので、骨が少ない方の現在の手術法について少し解説させてください。
    まず、最近の手術の主流は、いかに患者さんへの侵襲(痛みや腫れ)を少なくするかということに主眼が置かれるようになってきています。
    そのため、出来るだけ手術の回数を少なくするようになってきていています。
    骨の幅が少ない、または骨量が少ない患者さんには、まずCTスキャンにより、骨の量を正確に計測してもらいます。
    現在は、骨の移植をする前に、ショートインプラントという短いインプラントが入らないか?また傾斜埋入というテクニックを用いてインプラントを入れることが出来ないか?などを十分に精査を行います。これらの手段が用いることが出来れば、骨移植の手術を省略することも可能です。また、短いインプラントでもきちんとした手術方法、メンテナンスを行うことにより、通常の長さのインプラントと同等の手術結果を得ていることが証明されています。

    また、骨を移植した後の負荷により、骨の炎症または上顎洞内への陥没骨折を起こすかどうかというご質問です。
    まず、例え話としてですが、一般的に足を骨折した場合、骨が治癒していく過程において必ずリハビリ期間を設けます。
    つまり、足の骨に適度な負荷をかけて、骨の中の細胞(骨芽細胞)の活性化を図っています。つまり適度な負荷を少しずつ骨に与えていくと、骨の強化が図れるのです。
    一般的に上顎の骨の薄い場所にインプラントの手術を行った場合は、最終的な歯が入る前に、仮歯を装着し、段階的に噛み合わせを調節していけば、適切に骨に負荷をかけることが出来、骨とインプラントの適切な生着、骨の強化を行うことが出来ます。何らかの強い衝撃がインプラント部位の掛かった場合はその限りではありませんが、咬合力程度の力では骨折や炎症等の障害が起こることはありえません。
    ただ、メンテナンス不良のため、感染を起こすことは十分に考えれますので、インプラント装着後は定期的なメンテナンスを行うことは必要最低条件になっています。



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