イルカさん(大分県)の相談

カテゴリ:骨再生

お忙しいところ申し訳ありませんが御相談にのっていただきたくメールします。
私は現在67歳で、左上の奥歯が4本ありません。
入れ歯にしていたのですが、合わなくなったため作り直してもらうために歯科に行ったらインプラントを勧められました。
以前、内科の先生に骨粗鬆症と診断されたことがあり、上あごの骨が薄いようですし、これから歳を取っていくともっともろくなるのではないかと心配しているところです。
今回のインプラントは人工骨を使って手術すると伺ったのですが、もともとの自分の骨に支障はないのでしょうか?
歳を重ねても自分の骨と人工骨の不具合は起こらないのでしょうか?
また、その人工骨を鼻腔に埋めると聞いたのですが、それも大丈夫なのか不安です。
お値段も張るので慎重に考えて決断したいと思っています。
ご回答頂けたら幸いです。よろしくお願いします。

イルカ様

以下、回答させて頂きます。

インプラント治療が、長期的に成功するためにはいろいろな条件が必要です。特に、インプラントを打ち込む部分の骨の量が十分にあり、また質的にも良好であることが望まれます。それ以外にも、日頃のセルフケアや定期的なメンテナンスも欠かせません。

しかしながら、イルカ様のように、骨の量が少なくなり、質的にも低下されてる患者さんも実際には多くいらっしゃいます。

そのような方のために、さまざまな対策が講じられています。

まず、イルカ様のように上顎の奥歯にインプラントを計画する場合、度々、上顎洞という副鼻腔の下の部分の歯槽骨が不足している場面に遭遇します。

そのような場合に、副鼻腔の内壁に張り付いている粘膜を挙上させ、それによってできたスペースに自家骨や人工骨を添入して骨を造るという治療技術があります。

これを行い、治療が成功すれば、骨が出来ますので骨の量の問題は解決されます。ただし、簡単な治療ではないので、術者は経験をしっかり積んだ技術的に安心できる先生である必要があると思います。

例えば、術後に起こり得る問題はいくつか想定されますが、特に感染の問題があります。感染が起こると、程度によりますが、もともとの自分の骨もさらに失う可能性は否定できません。

また、手術が成功して骨が出来たとしても、術後10年後、20年後、30年後に、新しくできた骨が安定し続けるのかというと、それはまだはっきりしたことがいえないのが現状です。

なぜならば、このような骨を造る手術をした方の長期的なデータがまだまだ十分に蓄積されていないからです。

次に骨の質の問題について解説いたします。骨粗鬆症の薬物治療はお受けになられているのでしょうか?また、骨密度のデータも貴重な資料となります。

女性の場合は、特に骨粗鬆症の方が多いですが、骨密度を下げないようにお薬などで対策を取っていく必要があります。

おっしゃるように、手術した時の骨の質が時間とともに低下することは十分に考えられます。

ですので、そうならないように、整形外科で骨粗鬆症の治療も行う必要があると考えます。

さらに、骨粗鬆症の薬の中には、外科治療をするときに注意しなければならないものもありますので、それに関しては、歯科医と整形外科医の話し合いを事前に行うことも必要になってきます。

骨質があまりにも悪い場合は、インプラント治療が出来ないケースもあります。ある程度の質の低下したケースの場合は、さまざまな手術上の技術を用いて骨に植立していくこととになります。

このように、骨の量を増やしたり、質が低下したケースへの対応法というものはありますので、インプラント治療が初めから出来ないということはありません。

私の経験からお話しさせて頂くと、経験を積んだ術者が、しっかりした技術で治療を行い、術後のメンテんナンスもしっかり行えば、大がかりな骨を作る手術をしたケースや骨質がある程度低下したケースにおいても、基本的には5年から10年程度は問題なく機能すると思います。

ただ、骨密度が予想以上に悪くなったりする可能性も無いとは言えないと思いますので、そのようなリスクは想定しておく必要はあるでしょう。

何れにせよ、信頼できる先生を見つけられて、あらゆる起こり得るリスクの説明も受けられて、さらに、整形外科医からのコメントも含めて総合的にご判断されることをお勧めいたします。

言うまでもなく、インプラント治療によって、入れ歯では得られないメリットがたくさん得られると思いますので、メリットとデメリットを計って結論を出されるとよろしいかと思います。

医療法人社団インペリオクリニック
理事長 新福泰弘




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