TAKA707さんの相談
左上奥歯2本分のサイナスリフト手術を受けましたが、翌日から鼻声になり2週間続いています。
手術当日は術後2時間ほどして鼻血がポタポタと落ちその後も3、4回出ました。翌日には止まりましたが、今度は鼻声になって治りません。
今のところ鼻の空気の通りは悪くなく鼻汁も出ません。副鼻腔炎などの既往症もありません。サイナスリフトでこうなったとしか思えません。
骨が薄く手術は1時間20分もかかり途中麻酔を追加するほどでした。
抜糸の時にレントゲン写真を撮りそれを見て先生は大丈夫だろうと言ってくれましたが心配です。
サイナスリフトでこのようなことがよく起きるものでしょうか。起きるとすればどういった原因が考えられるでしょうか。またこの手術による鼻声など自然に治っていくものでしょうか。
まずは先に耳鼻科へ行くべきでしょうが、歯科とも関連している部位でもありますし歯科医のご意見を聞かせていただければと思います。
よろしくお願いします。
- デンタルクリニック アレーズ銀座
- ( 東京都 中央区 )
- 2022-05-02 14:49:00
ご相談内容確認させていただきました。
サイナスリフト後に出血及び鼻声があるとのことで、ご心配かと思います。
鼻の腔は鼻腔と四つの副鼻腔とに別れており、歯科医は副鼻腔の中で最も大きく歯の支える骨に近接した上顎洞にアプローチする場合があります。鼻腔は音声の共鳴腔として声の個性に関係しています。まず、歯科医が上顎洞に処置を行う際に確認するのは、自然孔と呼ばれる鼻腔につながる排出孔が開いているかどうかです。上顎洞内は多列繊毛上皮と呼ばれるイソギンチャクのような毛のついた細胞が、異物を自然孔の方に排出するメカニズムとなっており、ここがふさがってしまった際に、感染や骨を作るお薬が排出されず感染が内封されてしまうため治癒が遅くなることがございます。また、骨を作るお薬が散在しないように、シュナイダー膜と呼ばれる卵の殻の中の薄皮のような膜を破れないように行いますが、絶対に破れないとは言い切れません。これらのことをクリアして、骨が再生されることになります。
一般的に術直後に鼻出血を起こすことは、シュナイダー膜を触る以上は起こり得ますし、外科処置を行っているため上顎洞内が炎症を起こして鼻声になることも考えられます。しかし、感染による副鼻腔炎である可能性も否定できませんので、心配でしたら早めに担当の歯科医に診察いただいても良いかと思います。
絶対とは言えませんが、鼻汁がなく鼻の通りが良いのであれば、心配なさそうに思えますが、感染があるようでしたら早急に歯科医または耳鼻科医の診察も必要かもしれません。
最終的に良い状況となりますようお祈り申し上げます。
- TAKA707(77歳 男性 )
- 2022年05月02日21時34分
上顎洞内のメカニズムなどが分かり少し光明が差してきた思いです。
まだ鼻声は治りませんが、この先も続くようでしたらおっしゃるように担当歯科もしくは耳鼻科で診察してもらおうと思います。ありがとうございました。