かれんさんの相談
8年前に、左下67にインプラントを入れたのですが、今回6番の方のインプラントについて相談です。
もともと6番は、10代の頃に虫歯治療済みの歯だったんですが、何回も膿んでしまい最終的に抜歯(15年ほど前)→ブリッジ→壊れてインプラントという経緯をたどっています。
ある日6番の歯茎が腫れて出血したことがあり、診てもらったところ、他の歯茎も少し腫れて出血があり歯肉炎とのことでした。クリーニングを念入りにしてもらい、あとは歯磨きで様子をみましょうとのことで、そのときはすぐ収まったのですが、その頃から歯磨きの際は鏡でこまめにチェックするようになりました。するとほっぺた側の歯茎が硬い歯茎じゃなくて可動粘膜っぽいということに気付いたんです。
少し金属も見えていたので、先生に言ったところ、患者さんによっては金属が少し見えるかたもいます。しっかりくっついているので大丈夫ですよ。と言われました。
少しほっぺた側が凹んでるので歯磨きがしにくいのと、歯茎が柔らかいので優しく磨かないと痛いときがあります。
調べたら可動粘膜は動くので汚れがたまりやすい。とあり、今後が心配です。
一度セカンドオピニオンで診てもらったところでは歯肉移植をやっていて、被せものを取ってきてもらえればうちでやってあげるよ。と言われたのですが、そうすると保証がきかなくなってしまいます。今の先生には大丈夫と言われているのでそのままで良いのか、ほんとは良くないのかが分かりません。
今のところぐらつきなどなく、問題なく使えていますが…
私みたいなケースはあまりないのでしょうか?
- かねこ歯科インプラントクリニック
- ( 山口県 下関市 )
- 2020-12-08 04:19:00
プラットフォーム(フィクスチャーとアバットメントの接続部)が歯肉縁上にあるティッシュレベルタイプのインプラントの場合は、上顎の口蓋部などから歯肉を採取して結合組織の移植を行い、厚い付着歯肉をつくることができます。
プラットフォームが骨縁上にあるボーンレベルタイプのインプラントの場合は、上部構造をいったん外して、結合組織移植を行う方法や、アバットメントレベルのスクリュー固定上部構造に変更する方法があります。
上部構造がセメント固定だったり、インプラントレベルのスクリュー固定上部構造だったりする場合は、アバットメントレベルのスクリュー固定上部構造に変更することで、メンテナンス時にクラウンを外して完全な清掃が可能になります。
この上部構造への設計変更は、手術なしで行えますので、まず考えられてはいかがでしょうか?
(わかりやすい言葉で書きにくい内容のため、専門用語が多くてすみません。)
- かれん(41歳 女性 会社員 )
- 2020年12月08日09時45分
私の場合はセメントでくっつけるタイプのものです。
1度外れたことがあり、その際に強めにくっつけてあるので外すのは大変そうです・・・
ちょうど昨日検診に行ってきたのですが、今まで通り特に問題なしとのことでした。
次回検診時にはレントゲンをとる予定なので、何か変化があるようなら上部構造の件を先生に相談してみようと思います。
あと、もうひとつ質問良いでしょうか?
私みたいなケースの方で、長年問題なく(もちろん清掃はしっかりした上で)使えている方はいらっしゃるのでしょうか?
調べてもあまり出てこなくて・・・
よろしくお願いします。
- 医療法人明貴会 三条山口歯科医院
- ( 京都府 京都市中京区 )
- 2020-12-08 14:45:00
まず、かれんさんのようなケースはたくさんあると思います。
特に現在は、骨造成(インプラントを埋めるために骨を再生させる技術)をして、インプラントを植えるケースが増え、そのために手術時歯肉を伸ばしてきて、丈夫な歯茎(角化歯肉といいます)を失ってしまうケースが多くあります。
元々角化歯肉が少ない方もおられます。
その場合、歯肉移植を併用し、丈夫な歯茎でインプラント周囲を覆うようにします。
ご存知の通り、可動粘膜はよく動き、咀嚼に伴う粘膜の動きでインプラントの境の歯肉が引っ張られ、食物などが入り込んでしまい炎症を起こす原因にもなります。
また、歯ブラシが当たると痛い!ということもあり清掃が消極的になり汚れが除去できずこれまた炎症の原因となってしまいます。
インプラント自体は骨にオッセオインテグレーションといってしっかり結合しているので嚙むことには支障ないでしょうが、もし今後、上記のようなことが続けば、インプラント周囲炎へと移行し、インプラント本体の脱落に及ぶ可能性もでてきます。
ただし、インプラントで行う歯肉移植は2次手術時(時には埋入時)に行うことが多く、埋入しているインプラント体が骨から出てしまっているようなケースでは血流の関係から移植片を維持できず、失敗することがあるので気を付けなければいけません。
露出の原因がインプラント周囲炎であれば、それに沿って処置が必要となります。