Q 持病があってもインプラントはできる?
歯がないのに治療せず偏りのある食生活になってしまったことが原因だと反省中です。これ以上悪化させないために、まずは歯の治療をしようと思ってます。
私でもインプラント治療を受けることができるのでしょうか?
結論から申し上げますと、持病の種類や症状によってインプラント治療ができる場合もあれば、できない場合もあります。
病気ごとに解説しますね。
更新日:2022/1/25
インプラント治療ができない病気、疾患ってどんなもの?
糖尿病
血糖値のコントロールができていない方はインプラント治療を受けることは難しいでしょう。糖尿病にかかったことにより免疫力が低下すると、骨がもろくなりやすくなります。
しかし、血糖値のコントロールができていれば糖尿病の方もインプラント治療が可能だといえます。
糖尿病の方がインプラント治療を受けることができる目安として、
・血糖値のコントロールができている(HbA1cが6.9%以下である)
・空腹時の血糖時が180(mg/dl)以下である
・口腔内の清掃が行えている
上記が挙げられます。
(参考:インプラント治療は糖尿病でもできる。血糖値のコントロールがカギ)
骨粗鬆症
骨粗鬆症の治療をしていた時期や期間、服用していた薬の種類によっては治療期間が長引く可能性はありますがインプラント治療を受けられる場合がありますので相談してみるとよいでしょう。
ただし、ビスフォスフォネート系薬剤を服用している場合は注意しなければいけません。ビスフォスフォネート系薬剤は骨粗鬆症の治療によく使用される薬ですが、炎症がひどくなったり、顎の骨が壊死してしまうといった報告がされています。
心疾患(心臓病)
心筋梗塞や狭心症の方で、狭心発作が増えてきた方はインプラント治療を受けることは難しいかもしれません。
血液をサラサラにする薬を服用している方はインプラントを埋め込む手術中の出血が止まりにくくなりますが、適切な止血処理を行うことで問題なく治療を受けられるでしょう。
心臓弁膜症で人工弁置換術を受けた方や不整脈でペースメーカを入れている方は、主治医の先生とインプラント手術を行う歯科医師がしっかり連携して慎重にインプラント手術を行う必要があります。
肝疾患
肝硬変や、重度の肝臓病の方は、肝機能障害の影響でインプラント手術中や手術後に血が止まらなくなる可能性があります。
また、インプラント手術前後に服用する薬によって、肝機能をさらに低下させることもありますので、インプラント治療を受けることは難しい可能性があります。
高血圧
高血圧の方がインプラント治療を受ける際のリスクとして、手術に対する不安や緊張による血圧の上昇が挙げられます。
普段から高血圧の薬を服用している場合、指示通り服用していない方はインプラント治療を受けられないことがあります。
抗菌薬や鎮痛薬を処方された場合、高血圧症の薬の効果が下がって腎臓などに影響が出ることがありますので、注意が必要です。
病気の治療を担当している主治医の先生と、歯科医師がしっかり連携できていること、患者さん自身がしっかり病気と向き合い治療ができているかも大切になるんです。
インプラント治療以外の選択肢も考慮
お口の状態に合わせて、ブリッジや入れ歯を入れることでお口の機能回復をはかることができます。
インプラント治療は基本的に自由(自費)診療ですが、ブリッジや入れ歯は保険診療で作ることができるということもポイントになります。
より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
>>インプラントとブリッジ・入れ歯の違いは?
ブリッジ
失った歯の両隣にある歯を削って土台にして被せ物を作り固定します。
入れ歯
残っている歯にバネをかけて入れ歯を支えます。取り外しが可能です。
そして健康のために栄養バランスの摂れた食生活を取り戻していきたいです。