【2024年11月】患者さまのための
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インプラントのよくあるQ&A

Q1:インプラントって高額なイメージだけど費用はどのくらいかかるのでしょうか?

A1:歯科医院、インプラントの本数やメーカーなどにより異なります。

インプラント治療は虫歯治療などとは違って原則として公的医療保険が適用されない自由診療のため、全額自己負担で行います。そのため、歯科医院によって価格が大きく異なります。

価格は「治療に使用する材料のメーカー」「素材」「歯科医師の技術料」などに影響されます。
ほかにも骨を増やす手術や使用する麻酔の種類などの費用も別途かかることもあります。

費用相場はインプラント1本あたり400,000~500,000円となっています。この費用は目安なので実際の金額を保証するものではありません。
費用は地域によって違いがあり、首都圏の方が費用は高額になる傾向があるといわれています。

費用の安さだけで医院を決めるのではなく、医院の印象や歯科医師の信頼性、費用の内訳等についてしっかりと確認し、納得できる歯科医院を選びましょう。

Q2:インプラントと差し歯って同じ治療になるのでしょうか?

A2:インプラントは歯がないところに、差し歯は残っている根っこを利用します。

インプラントと差し歯の治療は一見、同じに見えるかもしれませんが、この2つの治療の一番の違いは、
・インプラントは「歯を失った後」に行う治療
・差し歯は「歯を失う前」に行う治療
というところです。

インプラントは歯を失ったところに人工歯根(フィクスチャー)を埋め込み、その上に人工歯(被せ物)を装着します。
一方、差し歯は残っている歯の根っこに土台を立て、その上に人工歯(被せ物)を装着します。

差し歯は選ぶ材料・素材によっては公的医療保険が適用される物もあるので、費用を抑えることができるでしょう。

Q3:インプラントは自由診療だけど医療費控除になるのでしょうか?

A3:なります。インプラント治療で支払った治療費を確定申告しましょう。

医療費控除とは、1月1日~12月31日までの1年間で、生計を共にする親族の医療費が10万円を超えた場合に、税務署に申告することで一定の還付金が受けられたり、住民税が減額になったりするものです。

ただし、医療費控除は納税した税金から還付されますので、所得税や住民税を納めていないと還付されないのでご注意ください。

インプラント治療は失った歯の機能を補うことが治療目的のため医療費控除の対象です。治療を受けた翌年の2月16日~3月15日の1ヵ月の間に確定申告を行いましょう。

Q4:インプラントは痛みを感じますか?

A4:痛みは個人差がありますが、手術後に痛みが出る方がいます。

インプラントを埋め込む手術は痛み止めの麻酔を使用するので、基本的に手術中は痛みはないでしょう。

術後は、痛み止めの服用薬などが処方されるので、薬のおかげで痛みを感じずに治るケースもありますが、埋め込み本数が多かったり、 骨移植の範囲が広い、抜歯を同時に行う場合などは、痛み止めが効きにくかったり、数日にわたり痛みが続く方もおります。痛みに関しては個人差が大きいといえます。

手術中の痛みは少ないですが、痛みが気になる方、注射が苦手な方、手術への不安がある方は歯科医師に相談しましょう。

Q5:インプラント治療をするメリットを教えてください。

A5:入れ歯などとは違い、インプラントのメリットは自分の歯と同様に噛めることです。

他のメリットとしては以下が挙げられます。残っている歯に負担をかけず、自分の歯と同じような見た目でしっかり噛めるようになることがインプラントの強みといえます。

[インプラントのメリット]
・残っている健康な歯に負担がかからない
・両隣の歯を削る必要がない
・見た面が自然
・入れ歯のように取り外す必要がない

しかし、同時にデメリットがあることも理解して治療を行うか判断してください。

[インプラントのデメリット]
・費用が高額(公的医療保険適用外のため)
・外科手術が必要
・手術のリスク(感染や神経の損傷のリスクなど)
・治療期間が長くなる
・治療後は継続的なメンテナンスが必須
以上を踏まえ、自身に最適な治療を検討していきましょう。

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歯科記事監修

  • 歯科医師 古川雄亮 先生

    歯科医師 古川雄亮 先生

    国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。