正しい歯磨きができている?歯磨きの方法とコツを見直しましょう
毎日きちんと歯磨きをしているつもりでも実は磨けていなかった、きちんと磨いているのに歯科検診などの場面で歯の汚れが多く残っていると指摘された経験がある、という人は多くありませんか。
もしかすると、歯磨きの方法が間違っている、自己流の方法で歯磨きしており汚れが落としきれていないかもしれません。お口の中の健康を保つためにも歯磨きの方法を見直すことは大切です。
この記事では、正しい歯磨きの手順やコツを紹介します。
更新日:2024/12/09
■目次
歯磨きの正しい方法をチェック
歯をきちんと磨くためには、ただブラシを動かすだけでなく、正しい方法で磨くことが重要です。歯磨きの正しい方法を紹介します。
①歯ブラシ、歯磨き粉、フロスを選ぶ
歯磨きの基本からフロスの使い方まで、歯のケアに関するポイントをチェックしましょう。
歯ブラシの選び方:歯ブラシは基本的に普通の硬さの毛先のものを選びましょう。歯茎や歯の表面を適切な力で優しく掃除するために重要です。
歯磨きの手順:歯ブラシを45度の角度で歯と歯ぐきの間の隙間に向け丁寧に磨きます。毛先が歯間にも入るように動かしましょう。歯の表面に加えて裏側も磨きましょう。また、フロスを使用して歯と歯の間のプラーク(歯垢)を取り除くのを忘れないようにしましょう。
フロスの使い方:歯と歯の間や歯ぐきの隙間に溜まったプラークや食べカスを取り除くためにフロスを使います。歯ブラシだけでは届きにくい部分をしっかりと掃除することができます。フロスは歯科衛生用具の一つで、使い方に慣れることで効果的に使えるようになります。歯間ブラシもおすすめです。
→フロスの正しい使い方についてはこちらの記事をご覧ください。
②鉛筆を持つように優しく歯ブラシをあてる
鉛筆を持つように、優しく歯ブラシをあてて歯を磨きましょう。歯ブラシを横に小刻みに動かします。
奥歯のような歯ブラシが届きにくい場所には歯ブラシを常に細かく動かし、歯を一本一本しっかりと磨くように意識することが大切です。この際、毛先をしっかりと歯面にあてます。
磨き残しが発生しやすい奥歯は、歯ブラシの角度を歯面に対して少し下に、斜めにして汚れを取り除きましょう。
③歯間清掃を行う
フロスや歯間ブラシを使って、歯の間の歯垢や食べカスを取り除きます。怠ると、歯ブラシだけでは届かない部分に歯垢がたまり、虫歯や歯周病の原因になります。
歯ブラシでのブラッシングの後に、デンタルフロスを使うとプラークの除去率が約1.5倍向上するといわれています。
参考:SUNSTAR
④うがい
お口を水ですすいで、残った歯磨き粉やお口の中の汚れを洗い流します。
汚れを落とすための正しい歯磨きのコツは?
歯磨きを効果的に行うためのコツはいくつかあります。毎日の歯磨きに取り入れてみましょう。
point①:強く磨きすぎない
歯の汚れを落とそうとするとゴシゴシと強く磨いてしまう人は少なくないのではないでしょうか。
しかし、強い力で磨くと歯茎を傷つけてしまい、歯の周りの組織がすり減ってしまう「歯肉退縮(しにくたいしゅう)」を引き起こす可能性があります。
あまり力を入れすぎず、細かい動きで歯ブラシを使いましょう。ゴシゴシとこすらず、歯ブラシの毛先が広がらない程度の力を意識すると良いです。
point②:ガタガタな歯並びの箇所は縦磨き
出っ歯や受け口(反対咬合)など不正咬合(ふせいこうごう)が目立つ箇所は磨きにくく、歯ブラシを縦にして歯を磨くようにすると良いでしょう。
point③:お口を閉じる
上の奥歯の表側を磨くときはお口をやや閉じ気味で行いましょう。お口を大きく開けると、頬が邪魔で奥歯をうまく磨けません。
point④:フロスや歯間ブラシを併用する
歯ブラシだけでは届きにくい歯の間や歯ぐきの隙間に溜まる歯垢や汚れを落とすために、フロスや歯間ブラシを併用しましょう。
point⑤:磨き残しのチェック
歯を磨いた後は鏡で歯垢が残っていないか確認しましょう。歯ブラシを使っても歯垢が残っていることが大半です。
まとめ
この記事では、正しい歯磨きの手順やコツを紹介しました。日常の歯磨きにおいて、歯間ブラシやフロスを使って歯と歯の間の歯垢を取り除くこと、優しく丁寧に歯ブラシで磨くことが大切です。
また、定期的な歯科検診も忘れずに受けることで、専門家からのアドバイスやプロフェッショナルケアを受けることができます。
お口の健康を守るために、今日から正しい歯磨き習慣を始めてみませんか?
記事監修
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
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