【素材別】インプラントの被せ物|特徴と費用について

インプラントの被せ物(上部構造/人工歯)は素材によって特徴や費用が異なります。
ここではメリットやデメリット、おおよその費用にも触れながら個々の特徴について解説しています。

インプラントの被せ物についてお悩みの方はこちらをご覧ください。

更新日:2021/12/07

【素材別】インプラントの被せ物|特徴と費用について

■目次

  1. インプラントの構造について
  2. 被せ物(上部構造/人工歯)はどんなものがあるの?
  3. 被せ物(上部構造/人工歯)の特徴と費用について
  4. ジルコニアセラミッククラウン
  5. オールセラミッククラウン
  6. ハイブリッドセラミッククラウン
  7. メタルボンド
  8. ゴールドクラウン
  9. オーバーデンチャー
  10. 記事監修

インプラントの構造について

インプラントの構造について

インプラントの構造
歯科インプラントは、あごの骨に埋め入れる「インプラント」、インプラントと人工歯を連結する「アバットメント」、そして「人工歯」と呼ばれる上部構造(被せ物)の3つの部品で構成されています。ここでは人工歯についてご紹介します。

被せ物(上部構造/人工歯)はどんなものがあるの?

インプラント治療で使用する人工歯は、主に下記のような種類があります。それぞれの特徴については、「被せ物(上部構造/人工歯)の特徴と費用について」をご参照ください。

■ネジやセメントで固定するタイプの人工歯(歯科医院で取り外しができる)
【金属を使わない人工歯】
・ジルコニアセラミッククラウン
・オールセラミッククラウン
・ハイブリッドセラミッククラウン(CAD/CAM冠)

【金属を使う人工歯】
・メタルボンド
・ゴールドクラウン

■自分で取り外しするタイプの人工歯
・オーバーデンチャー

どのような人工歯が適しているかについては、お口の状態によって異なります。歯科医師による診査と診断を受け、よく相談しましょう。インプラント治療は健康保険が使えない「自由(保険外)診療」になるため、費用は医療機関によって異なります。

>>保険診療と自由(保険外)診療についてはこちら

被せ物(上部構造/人工歯)の特徴と費用について

ジルコニアセラミッククラウン

ジルコニアセラミッククラウン

歯の表面部分にセラミック(ポーセレン)を焼き付けたジルコニア(人工ダイヤモンド)の被せ物。
1歯あたり費用の相場 : 9~20万円

メリット
・変色することがほとんどない。
・艶があり、自分の歯のような色調が再現できる。
・内面がジルコニアで作られているので、割れる可能性が低い。
・金属アレルギーの方も使用できる。

デメリット
・治療費の負担が大きい。

オールセラミッククラウン

すべてセラミックの被せ物。
1歯あたりの費用の相場 : 7~17万円

メリット

・変色することがほとんどない。
・艶があり、自分の歯のような色調を最も再現することができる。
・金属アレルギーの方も使用できる。

デメリット
・すべてセラミックで作られているので、割れる可能性が高い。
・治療費の負担が大きい。

ハイブリッドセラミッククラウン

セラミックとプラスチックを混ぜた被せ物。
1歯あたりの費用の相場 : 4~12万円

メリット
・変色しにくい。
・自分の歯のような色調が再現できる。
・オールセラミックより柔らかさがある。
・金属アレルギーの方も使用できる。

デメリット
・経年的に、艶がなくなる。割れる可能性がある。
・治療費の負担が大きいが、白い人工歯の中では一番費用が抑えられる。

*保険診療では保険が一部適用される被せ物です。

メタルボンド

メタルボンド

歯の表面部分にセラミックを焼き付けた金属の被せ物。
1歯あたりの費用の相場 : 5~15万円

メリット
・変色することがほとんどない。
・自分の歯のような色調が再現できる。
・金属を使っているので強度がある。

デメリット
・金属を使用しているので、透明感や色調はオールセラミックより劣る。
・歯ぐきに変色が見られることがある。
・割れる可能性がある。
・治療費の負担が大きい。

ゴールドクラウン

金合金(金を主成分として複数の金属を混ぜたもの)の被せ物。
1歯あたりの費用の相場 : 4~15万円

メリット
・自分の歯と近い硬さのため適度なすり減りがあり、歯に馴染みやすい。
・金属が腐食することがない

デメリット
・金合金なので見た目が悪い。
・治療費の負担が大きい。

オーバーデンチャー

オーバーデンチャー

あごの骨に2~4本のインプラント(お口の状態によって異なる)を埋め込み、プラスチックで作製した取り外し式の総入れ歯を安定させる方法。
総入れ歯と入れ歯を固定する部品を含めた費用の相場 : 20~35万円

メリット
・2~4本のインプラントで総入れ歯を支えるため、費用が抑えられる。
・大きな外科手術を必要としないため、身体の負担が少ない。

デメリット
・着脱式の入れ歯を使用するので、お口の中の清掃と入れ歯のお手入れが必要。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

【PR】フィリップス ソニッケアー
歯科専門家使用率NO.1

フィリップス・ジャパン

あわせて読みたい記事

メディア運用会社について

メディカルネット

株式会社メディカルネット(東証グロース上場)は、より良い歯科医療環境の実現を目指し、インターネットを活用したサービスの提供にとどまらず、歯科医療を取り巻く全ての需要に対して課題解決を行っています。

当サイト「インプラントネット」を通して生活者に有益な医療情報を歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、インプラントなどの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報の提供を目指しています。

インプラント歯科医院を探すなら「インプラントネット」

インプラント治療を行なっている歯科医院を、全国から簡単に検索できます。お近くのインプラント歯科医院をお探しの場合にもぜひご活用ください。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。