痛みや腫れが控えめ?OAMインプラントとは

OAMインプラントとは、ドリルを使わずに骨に穴を開ける「OAMインプラントシステム」です。骨を削らず、痛みが少ない治療法の一つです。また、痛みや腫れ、出血がほとんどないという特徴もあります。OAMインプラントシステムを導入している医院のみで選択できる治療です。

更新日:2021/12/07

■目次

  1. OAM(Oguchi Augmentation Method)インプラントシステムとは
  2. OAMインプラントシステムの特徴
  3. 治療の流れ

OAM(Oguchi Augmentation Method)インプラントシステムとは

O.A.Mインプラントシステムは、名古屋市立大学医学部 非常勤講師 大口 弘先生が考案したインプラント手術法です。
通常、インプラント治療では、インプラントを入れたい部分の歯肉を切り開き、その下の顎の骨に歯科用のドリルを使って穴を開け、そこに人工歯根を埋めこみます。
「ドリルを使う手術」ということに対しては、恐怖感や抵抗感の感じる患者様も多くいらっしゃいます。そんな患者様に最適な方法が、ドリルを使わずに骨に穴を開ける「OAMインプラントシステム」です。
「OAMインプラントシステム」では極細の鍼灸治療に用いるような針を使用し、骨表面にほんのわずかの大きさの穴を開け、その穴を少しずつ拡げてインプラントを入れます。
骨を削らないので傷も小さく、痛みもなく、ほとんど出血もありません。そのため治りも早く、従来の治療法に比べて通院も短くて済みます。

厳密には、ドリルを使う量が98%削減された方法です。最初にインプラントを埋め込む場所に小さな印をつける時ため、直径0.3mmのドリル使用します。痛みはありません。

OAMインプラントシステムの特徴

・ 痛みや腫れ、出血がほとんどない
・ 骨を少しずつ拡げることにより、インプラント周囲の骨の骨密度が飛躍的に増すため、インプラントがより長持ちし、骨そしょう症のような骨密度が低い方にも有利
・ ドリルをほとんど使わないので、不快な音や振ない
・ 今までのインプラントの治癒時間の短縮が可能
・ 神経、血管の損傷が起こらないため安全
・ ごく小さな穴をあけるので、骨の幅が1mmしかない患者様でも可能
・ 骨密度が極端に高い方(骨密度がD1という数値を示す方)には適用できない場合もある
・ OAMインプラントシステムを導入している医院のみで選択できる治療法(すべての医院で選択できる治療法ではありません)

治療の流れ

治療の流れ


極細のドリル(直径0.3ミリ)でインプラントの位置決めをします。本当に小さいから全く痛くありません。歯科治療特有の嫌な音もありません。時間にしたら僅か1秒です。



次に細いリーマー(鍼灸治療の針のようなもの)で専用機具の通り道を作ります。手動ですから何も音がしません。当然痛くもありません。



次から専用機具(O.A.M.オーギュメーター)を使い穴を広げます。痩せてしまった骨でも少しずつ広げるから全体の骨も太く、丈夫になります。



太さを変えてだんだん骨を大きくしながら、更に丈夫な骨にします。




必要な穴の大きさになるまで器具を取り替えながら徐々に広げていきます。骨を削らないから痛くありません。




骨とインプラント体が結合したら歯が入ります。





骨密度が極端に高い方(骨密度がD1という数値を示す方)は、従来のドリルを使う必要性があり、適用できない場合もあります。

記事提供

【PR】フィリップス ソニッケアー
歯科専門家使用率NO.1

フィリップス・ジャパン

あわせて読みたい記事

メディア運用会社について

メディカルネット

株式会社メディカルネット(東証グロース上場)は、より良い歯科医療環境の実現を目指し、インターネットを活用したサービスの提供にとどまらず、歯科医療を取り巻く全ての需要に対して課題解決を行っています。

当サイト「インプラントネット」を通して生活者に有益な医療情報を歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、インプラントなどの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報の提供を目指しています。

インプラント歯科医院を探すなら「インプラントネット」

インプラント治療を行なっている歯科医院を、全国から簡単に検索できます。お近くのインプラント歯科医院をお探しの場合にもぜひご活用ください。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。