インプラントの予算や治療の流れをご紹介

小さな虫歯の治療のようにインプラント治療は通常１日ですぐ終わるものではありません。インプラント治療の期間は手術の方法や使用するインプラント体（人工歯根）の種類、お口の中の状態によっても変化します。インプラントの治療期間を４つに分けて説明します。

インプラント治療を始める前には、歯科医師とのカウンセリングの時間が設けられています。カウンセリングの時間は、インプラントについての疑問やこれから始まるインプラント治療の計画を話し合う時間です。インプラント治療に関する疑問や不安はカウンセリングの時に解決しましょう。
カウンセリングでインプラントの不安を解決できたら、次は精密検査へ進みます。精密検査ではレントゲン検査や歯型の採取、虫歯や歯周病の有無など、口腔内の状態を総合的に検査します。この検査結果を元にインプラントの治療計画を立て、2回目のカウンセリングを行う医院もあります。カウンセリング時には曖昧だった費用や治療期間なども明確になるでしょう。

なお、カウンセリングの際に決定した治療計画は、書面で発行してもらうとよいでしょう。治療後のトラブル防止にも繋がります。

歯の根っこの部分にあたるインプラント体(フィクスチャー)を手術により顎の骨に埋め込む手術を行います。顎の骨の厚さがインプラントを埋め込むのに足りない場合は顎の骨の厚みを増す、補助手術（増骨手術）を行う場合もあります。

インプラントの手術には1回法と2回法があります。どちらにもメリット・デメリットがあるため歯科医師とよく相談して治療方針を決めましょう。

1回法について
2回法について

埋め込んだインプラントが骨としっかり結合するまで治癒期間を設けます。(目安として上顎は3ヵ月、下顎は5～6ヵ月程度です)
インプラント体の本数にもよりますが、一般的なインプラントの手術時間は30分から3時間程度です。

ほとんどの場合入院の必要もなく、その日のうちに帰れることが多いです。
2回法で埋め込んだ場合、インプラントと骨が結合した後に2回目の手術が必要となります。

埋め込んだインプラントが骨としっかり結合したことが確認されたら、いよいよインプラントの被せ物を作る工程に移ります。最終的な被せ物を装着する前に「仮の被せ物」としてプラスチック素材の仮歯を装着する場合もあります。

※被せ物や仮歯を即日作成できる歯科医院もあるようですが、ほとんどは被せ物を作っている歯科技工所にて作成するため、仕上がりまでは1週間から2週間程度かかります。

インプラントを装着するまでの一連の治療が終わってもインプラント治療は終わりではありません。その後のメンテナンスがとても大切です。きちんとインプラント周囲のブラッシングをしなかったり、口の中を清潔にしないと炎症を引き起こし、せっかく結合したインプラントが抜けてしまいかねません。インプラントを長く使用するためにも、メンテナンスは怠ってはいけないのです（メンテナンスでは噛み合わせの調整も行います）。

自分の歯と同様にインプラント治療後は歯科医院と長く付き合っていくものです。毎日のケアやインプラントの状態のチェックなどを行い、定期的にメンテナンスを受けることが重要なのです。