HAインプラントと抜歯即時埋入

歯科インプラントに関する治療説明「HAインプラントと抜歯即時埋入」についてご紹介します。歯を失ってお困りの方、入れ歯・ブリッジが合わない方は是非ご覧下さい。

更新日:2019/09/25

■目次

  1. HAインプラントとは?
  2. HAインプラントでの抜歯即時埋入の症例
  3. 術前の状態
  4. インプラントを即時埋入・仮歯の装着
  5. 補綴治療(最終的な被せものを装着)

HAインプラントとは?

HAインプラントとは、インプラント体の骨に埋める部分の表面が、HA(ハイドロキシアパタイト)という歯や骨の主要構成成分であるリン酸カルシウムの一種でコーティングされたインプラントのことです。生体組織と親和性が高く、顎の骨と化学的に結合(バイオインテグレーション)します。
このHA(ハイドロキシアパタイト)の性質により、短期間で骨との強固な結合が得られるので、抜歯即時埋入(歯を抜くと同時にインプラントを埋入する)場合に有効的です。

HAインプラントでの抜歯即時埋入の症例

前歯3本に被せ物をしていましたが、歯根が割れ、根の先に大きな膿の袋が出来てしまいました。残念ながらこの3本は抜歯する事になりました。
治療方法として、
 (1)虫歯になっていない、綺麗な状態の残りの前歯を削ってブリッジにする方法
 (2)残りの前歯にバネをかけて入れ歯にする方法。
 (3)インプラントを2本入れ、綺麗な前歯を温存する方法
を提案させていただき、(3)のインプラントによる治療を選択されました。

術前の状態

治療前

術前の状態治療前

治療後

術前の状態治療後

インプラントを即時埋入・仮歯の装着

駄目になってしまった3本の前歯を抜き、その直後インプラントを歯を抜いた穴に埋めました。
そして、その日の内に仮歯を被せました。

治療前

インプラントを即時埋入・仮歯の装着治療前

治療後

インプラントを即時埋入・仮歯の装着治療後

補綴治療(最終的な被せものを装着)

インプラントが骨と完全に結合したことを確認し、カスタムアバットメントを製作して装着。最終の被せ物であるセラミッククラウンを被せました。


カスタムアバットメントって?
カスタムアバットメントとは、独自に鋳造あるいは機械加工によって製作される、個々の症例に合った理想的な支台形態をしたアバットメント(インプラント体と被せ物の連結部分)を指します。
歯根の断面を天然の歯に似せて製作することが可能ですので、主に前歯など見た目が重要な部位において使用されます。

治療前

補綴治療(最終的な被せものを装着)治療前

治療後

補綴治療(最終的な被せものを装着)治療後

記事提供

【PR】フィリップス ソニッケアー
歯科専門家使用率NO.1

フィリップス・ジャパン

あわせて読みたい記事

メディア運用会社について

メディカルネット

株式会社メディカルネット(東証グロース上場)は、より良い歯科医療環境の実現を目指し、インターネットを活用したサービスの提供にとどまらず、歯科医療を取り巻く全ての需要に対して課題解決を行っています。

当サイト「インプラントネット」を通して生活者に有益な医療情報を歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、インプラントなどの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報の提供を目指しています。

インプラント歯科医院を探すなら「インプラントネット」

インプラント治療を行なっている歯科医院を、全国から簡単に検索できます。お近くのインプラント歯科医院をお探しの場合にもぜひご活用ください。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。