SIDEX 2010 - ソウル国際歯科機資材展示会・総合学術大会

会場の外観 会場の入口
▲ 会場となった「COEX」外観 ▲ 続々と参加者が集まる会場入口

■韓国最大のデンタルショーを取材してきました!

様々な歴史背景の下、北緯38度線を境に同一民族が国境を分けた朝鮮半島の南部の国、大韓民国。その首都であるソウルには、中心を横切るように「漢江」と呼ばれる川が流れ、南北に隔てられた地域を、それぞれ「江南」、「江北」と呼びます。首都南部「江南」の中でも最も栄える「江南区」は、大企業やIT企業の入居する高層オフィスビルが立ち並び、韓国におけるビジネスや商業の新たな中心地です。今回は、この江南区にて開催された、韓国最大のデンタルショー、「SIDEX2010(Seoul International Dental Exhibition & Scientific Congress 2010)」を取材してきました。


毎年開催される「SIDEX」ですが、今回は韓国を代表するコンベンションセンター「COEX」において2010年6月25日(金)〜27日(日)の3日間開催され、16ヵ国・238社の賛助企業と歯科従事者約10,000名(内歯科医師約7,000名)が集まりました。


【50講演が開催された学術大会】

同会では、歯科診療に関する製品の展示会だけでなく、学術大会として50講演が開催され、多くの歯科従事者の注目を集めました。特に、Dr. Young Kuによる「インプラントの寿命」をテーマとした講演では、メイン会場において立ち見が出るほど満員で、韓国のインプラント治療への熱を肌で感じ取ることができました。また、ホワイトニングに関する講演も好評であったことから、韓国においても日本以上に審美歯科治療の注目度が高いことが伺えました。

インプラントの寿命をテーマにした講演
ホワイトニングに関する講演
「インプラントの寿命」をテーマとした講演 ▲ ホワイトニングに関する講演

【SIDEX2010にて注目を集めた講演】

Dr. Young Ku (Korea)
インプラントの寿命について
-インプラントシステムの選び方
-外科手術と早期回復期間
Dr. Sang-Yeon Choi (Korea)
ホワイトニングの問題点について
-オフィスブリーチとホームブリーチの最新機器
Dr. Tae-weon Kim (Korea)
クリアアライナーについて
-クリアアライナーの歴史
-装着方法と効果実績
Dr. Hyun-Cheol Kim (Korea)
顎関節の痛みや睡眠時無呼吸症候群について
-上記症状に使われる口腔内器具

【多彩なプログラム】

その他にも、税務対策講座・顧問弁護士との個別相談コーナーを設けたり、リフレッシュできる場所としてヨガ教室を開催したりと多彩なプログラムによって参加者を楽しませる工夫がされていました。

ヨガ教室と相談コーナー▲ ヨガ教室(左)と相談コーナー(右)

【歯科関連製品の展示会場】

展示会場は、インプラント、ユニットチェア、放射線器機、診療用の資材、書籍、ソフトウェアなど様々な歯科診療に関連する製品のブースが735店も出展され、大いに盛り上がりました。韓国のインプラントメーカーのブースでは、最も有名とされる「オステム・メガゲン・デンティウム」の他、「Shinhung」や「DIO IMPLANT」、「HANJIN DENTAL」のブースが注目を集めていることが印象的でした。

展示会場の様子 韓国インプラントメーカーのブース
▲ 展示会場の様子 ▲ 韓国インプラントメーカーのブース


【SIDEX2010に参加して】

韓国でも日本と同じようにインプラント治療が普及が進んでいます。海外で様々な学術大会が開催されておりますが、日本人と同じ骨格である韓国人の症例報告が行われる同学術大会に参加することは、日本人のドクターにとって非常に有意義ではないかと感じました。

また、同学術大会は、シンガポール歯科医者会やオーストラリア歯科医者協会、インド歯科医者協会、中国広東口腔医学協会、そしてASIA PACIFIC DENTAL CONGRESSなど、世界各国の歯科団体とのミーティングを行うなど、年々国際色が豊かになっています。来年も世界中から様々な最新の学術や製品が集まり、盛り上がることでしょう。より多くの日本の歯科従事者が、このような場を通して、最新かつより良い情報を得ることで、日本のインプラント治療が発展していくことを願います。


インプラントネットでは、今後も各国の学術大会・デンタルショーに積極的に参加し、世界の歯科事情を的確に情報発信していくことで、インプラント治療の理解と普及に努めて参ります。



インプラントネット取材班
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