18年間入れ歯を使用していた患者様の症例

入れ歯を18年間使い続けた患者様の症例です。

更新日:2019/10/09

■目次

  1. 58歳 女性
  2. BEFORE 治療前の口腔内の状態
  3. STEP1 サイナスリフトによる上の顎の骨を増やす治療
  4. STEP2 シミュレーションソフトを使用した治療計画
  5. STEP3 インプラントを埋め入れる手術
  6. AFTER

58歳 女性

58歳 女性

当院で作成した入れ歯を18年間使用してきましたが、入れ歯を使用することが難しくなってきたため、インプラント治療に踏み切った患者様の症例です。

長年入れ歯を使用していたことで、歯を支えるあごの骨が痩せ、サイナス(上顎洞)が歯まで広がってきているのがレントゲン写真でもわかります。このままではインプラントを埋め入れることができませんので、まずは、サイナスを傷つけないための処置として、あごの骨を増やす「サイナスリフト」と歯周組織を回復させる「GBR」を行いました。

BEFORE 治療前の口腔内の状態

治療前の口腔内の状態

STEP1 サイナスリフトによる上の顎の骨を増やす治療

サイナスを挙げて、その間に人工の骨を入れることで、インプラントを埋め入れるだけの骨を確保します。3ヶ月後、6ヶ月半後とレントゲン撮影を行い、骨が結合していることを確認しました。


治療前

サイナスリフトによる上の顎の骨を増やす治療1治療前

治療中

サイナスリフトによる上の顎の骨を増やす治療1治療中

治療後

サイナスリフトによる上の顎の骨を増やす治療1治療後

治療前

サイナスリフトによる上の顎の骨を増やす治療2治療前

治療中

サイナスリフトによる上の顎の骨を増やす治療2治療中

治療後

サイナスリフトによる上の顎の骨を増やす治療2治療後

STEP2 シミュレーションソフトを使用した治療計画

シミュレーションソフト

シミュレーションソフトを使用して、サイナスを傷つけないような治療計画を立てていきます。埋め入れる位置を決定したら、手術時にその適切な位置を誘導する役割を果たす「サージカルガイド(下記)」を製作します。

STEP3 インプラントを埋め入れる手術

インプラントを埋め入れる手術

残っている下の歯は、前歯6本がまだ使用できるためそのまま残しました。上の歯4本は保存できる状態ではありませんでしたので、抜歯を行いました。サージカルガイドを使用して、歯茎に穴を開け、インプラントを埋め入れます。最後に人工の歯を被せて治療が終了です。

AFTER

治療前は、あごの骨が痩せ、入れ歯が満足に使用できない状態でした。
定期的にメインテナンスに通い、よい状態を保っています。


※治療結果には、患者様によって個人差があります。



治療前

AFTER治療前

治療後

AFTER治療後

記事提供

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。