オールオン4の費用はいくら?費用が安くなる理由とは?

上顎、または下顎に4本のインプラントを埋め込むことで12~14本分の喪失歯を補う「オールオン4」。少ないインプラントで多くの歯を補うことができるためコストパフォーマンスが良いといわれていますが、実際にオールオン4の治療はいくらくらいかかるのでしょうか? 今回はオールオン4の基礎知識に加えて、通常のインプラントとの費用の差や、費用が安くなる3つの理由について詳しく紹介していきます。

更新日:2024/06/03

■目次

  1. オールオン4とは?
  2. オールオン4の費用相場とは?
  3. オールオン4の費用が安い理由とは?
  4. まとめ

オールオン4とは?

オールオン4とは、上顎または下顎のすべての歯を失ってしまっている場合に、4本のインプラントを埋入して入れ歯で失った12~14本分(自分自身の歯は、通常片顎につき14本あります)の歯を補う治療方法です。4本のインプラントを土台として入れ歯のようなつながった人工歯を装着することで、入れ歯よりも安定した噛み心地を得ることができます。

1本の歯に対し1本のインプラントを入れる従来の方法では、片顎につき12~14本のインプラントを埋入することとなり、身体的な負担も費用面の負担も大きくなってしまいます。オールオン4であれば、1/3程度、4本のインプラントで補うことができるのです。

オールオン4の費用相場とは?

オールオン4の治療費の目安は片顎で約2,000,000円、両顎で約4,000,000円程度です(使用するインプラントメーカーや装着する人工歯の素材、種類などによって費用は異なります)。

一方、オールオン4ではなく12~14本のインプラントを埋入して歯を補おうとする場合、片顎で3,200,000円~4,800,000円(1本あたりの相場が300,000円~400,000円×12~14本)。
オールオン4であれば単純計算で歯1本当たり166,000円ほどで補うことができるため、1本1本インプラントを入れるよりも安価に治療できるといえます。

※インプラントは原則自費診療のため、歯科医院によって費用が異なります。

オールオン4の費用が安い理由とは?

オールオン4を取り扱っている歯科医院はまだまだ少ないですが、なぜオールオン4のほうが安価に治療ができるのでしょうか。その理由をみていきましょう。

インプラントを埋め込む本数が少ないから

まず単純に、オールオン4ではインプラントは4本しか埋め込みません。1本1本インプラントにしていくと12本~14本必要ですが、オールオン4なら1/3。
埋め込むインプラントが少ないということは、その分費用が安くすむということにつながります。

治療回数が少ないから

12~14本のインプラントを一度に埋め込むのは難易度が高く、時間もかかり、患者さんの負担も大きくなりますが、オールオン4で4本のインプラントを埋入するのであれば1日で終わらせることができます。
治療回数、通院回数が少なく済むだけでも費用が安くなる理由となります。

ただし、お口の中の状態によってはオールオン4に装着する人工歯の製作の噛み合わせの確認などに細心の注意が必要で、複数回の通院が必要となることもあります。

まとめ

インプラント治療を受けるかどうかを考えた際に、費用負担の大きさに悩む人は少なくありません。しかし、オールオン4であれば、通常のインプラントよりも埋め込む本数を抑えられ、治療回数も少なく済みインプラントの中では費用を抑えやすくなります。

インプラント治療を受けたいけれど、金銭的な負担が大きくて治療を始められずにいる方にとって、オールオン4は非常に有力な選択肢となります。オールオン4が自分に適していると感じた方がいれば、この機会にぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開