■目次
抜歯後即時埋入の症例
抜歯即時埋入とは?
抜歯即時埋入とは、抜歯をした後すぐにインプラントを顎の骨に埋入する治療法のことです。(一般的には、抜歯後は歯肉がふさがるまで待ってからインプラントを埋め込みます。)
ここでは、抜歯即時埋入をして、仮歯の装着まで2時間で治療した症例をご紹介いたします。
症例
上顎の左から二番目の歯がぐらつき、今にも抜けそうな状態です。
検査をしたところ、歯根部分の骨がやせてしまっていました。
手術の流れ1~6
1. 抜歯:麻酔後、残せなくなった歯を抜歯します。
2 .ドリリング:インプラントを埋め込むための穴をあけます。
3. 深度測定:最適な深さに埋入するために、深さを測定します。
4. ファイナルドリリング:最終的な位置まで、穴をあけます
5. 人工骨填入:骨がやせてしまっているため、人工骨で骨の厚みを増やします。
6. インプラントの埋入:そして、インプラントを埋め込みます
手術の流れ7~12
7. 埋入完了:インプラントの埋入が完了した状態です。
8. 印象採得(型どり)1:仮歯を製作するための型採りをします。
9. 印象採得(型どり)2:型採りは2回行います。
10. 仮歯の製作:採った型から仮歯を製作します。
11. 口腔内試適:仮歯を試しに装着し、微調整を行います。
12. 仮の土台を装着:仮歯を装着するための仮の土台をインプラントに付けます。
手術の流れ13~17
13. 仮歯の装着:最後に仮歯を装着します。抜歯から仮歯の装着まで、2時間で治療を完了しました。
インプラントの埋入後、インプラントと骨がしっかりと結合するのを待ってから、最終的な補綴物(人工歯)を装着し、全ての治療が完了します。
(最終補綴物がセットできるまで、個人差がありますが約6ヵ月ほどかかります)
抜歯即時埋入の特徴
・抜歯直後は、体の傷を自然に治す機能が旺盛に働くため、抜歯した部分の骨も回復が早い。
・歯ぐきの形が温存されるため、見た目が美しい
・歯肉の切開・剥離をしないため、患者様の体への負担が減る
・治療期間が大幅に短縮される
・抜歯と同時にできるので、手術の回数が減らせる
抜歯即時埋入にはメリットが沢山ありますが、患者様の顎の骨の状態などによっては適用出来ない場合もありますので、術前にしっかりと診査することが大切です。