インプラントの失敗?不具合が起きたらすぐに相談しましょう

インプラント総合サイトです。歯科インプラントに関する治療説明『インプラントの失敗』についてご紹介します。歯を失ってお困りの方、入れ歯・ブリッジが合わない方は是非ご覧下さい。

更新日:2020/08/21

■目次

  1. インプラントの失敗(トラブルケース)の増加
  2. 参考グラフ
  3. インプラントの失敗の例
  4. インプラント体がぐらつく、抜けた
  5. 上部構造(人工の歯)がぐらつく、外れる
  6. 長期にわたって痛み・腫れ、またはしびれがある
  7. インプラント体や上部構造の損傷
  8. その他の不具合
  9. インプラントの失敗のリスクを減らすために

インプラントの失敗(トラブルケース)の増加

インプラントによる人工の歯は利点が多く、正しいお手入れをすれば半永久的な歯となり、長期間に渡って快適に使える状態を保つことができます。このような利点から、インプラント治療を選択する患者様は少なくありません。しかし一方で、残念ながらすでに入っているインプラントに不具合を感じて、修復治療(リカバリー)のために歯科医院を訪れる患者様も増えてきているのが実情です。

参考グラフ

上記のグラフは、青色の線が医療法人社団京和会にて行ったインプラントの年間埋入本数を表しています。下方の赤色の線は、他医院で治療し、トラブルが起きたインプラントを、医療法人社団京和会にて修復治療をしたケースの数です。2007年以降はインプラントの埋入本数が減少しているものの、その分他医院で行われたインプラントのトラブルケースを相談される機会が増えてきていることがわかります。

インプラントの失敗の例

インプラント治療の失敗には、具体的に以下のようなトラブルが挙げられます。

インプラント体がぐらつく、抜けた

【状況】
・インプラントの位置、角度、深度などが不適切で固定されない
・インプラントの先端が骨から露出している
・骨に穴を開ける際に、ドリルの過熱で骨が火傷し、インプラントと骨との結合状態が悪い
・インプラントが上顎洞を貫通している

上部構造(人工の歯)がぐらつく、外れる

【状況】
上部構造を固定するアバットメントやスクリューなどの締め付けが緩い
・不適切な咬み合わせのために、上部構造の連結部分に負担がかかり、緩くなっている

長期にわたって痛み・腫れ、またはしびれがある

【状況】
・細菌感染によって手術部位が炎症を起こしている
・インプラントが天然の歯の歯根に接触している
・埋め込んだインプラントが神経を損傷し、神経麻痺を起こしている

インプラント体や上部構造の損傷

【状況】
・インプラントの位置や噛み合わせが不適切なために、咬み合わせに過剰な負担がかかり、上部構造が欠ける。または、アバットメントやインプラント体が破折する

その他の不具合

【状況】
・不適切な咬み合わせにより、発音がしにくい
・見た目が他の天然の歯と明らかに異なる

インプラントの失敗のリスクを減らすために

トラブルケースの原因の多くが、ドクターの最初の診断のミスによるところが大きいと言えます。これからインプラント治療を受ける患者様には、インプラントの失敗・トラブルを避けるために、十分な経験があり、どんなに簡単と思える症例でも丁寧に検査し、適切な診断ができるドクターを選択することも重要です。

≫ドクター選びのポイント

また、すでにトラブルが起きている状態の患者様は、すみやかに担当のドクターに相談しましょう。上部構造の損傷や脱離などは、原因にもよりますが、すぐに対応することで問題なく機能する場合もあります。どうしてもかかりつけの歯科医院で問題が解決しない場合には、修復治療(リカバリー)に対応している歯科医院を受診してみましょう。

最後に、インプラントの失敗は、ドクターの力量によるものだけではありません。治療後のケアを怠り、歯科医院でのメインテナンスを受けないでいると、インプラント周囲炎などインプラントの脱離につながるトラブルが起こる可能性もあります。インプラントを長持ちさせるためにしっかりとケアすることを心がけましょう。

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