ドライマウスがつらい!自分でできる対策方法は?

お口の中が乾く、お口の中の粘つきが気になる、家族や友人から口臭を指摘されるようになったと悩んでいませんか。もしかするとドライマウスが原因かもしれません。 ドライマウスを放置すると虫歯や歯周病になるリスクが高まる、舌痛症を併発する、口臭が悪化する、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の原因になる、など不健康な状態を招く可能性があります。 この記事では、ドライマウスの主な原因や自分でできるドライマウス改善方法を紹介します。

更新日:2025/01/13

■目次

  1. この記事のポイント3つ
  2. ドライマウスってなに?
  3. ドライマウスの原因は?
  4. 服薬の影響
  5. シェーグレン症候群
  6. もしかしてドライマウスかも!症状をチェック
  7. ドライマウスの対策方法3つ
  8. ①食べ物をよく噛む
  9. ②ストレスを溜めない
  10. ③こまめに水分補給をする
  11. ④口呼吸をやめる
  12. まとめ

この記事のポイント3つ

・唾液量が減少することで口臭やお口のネバネバ感に繋がる
・ドライマウスは服薬や疾患などが原因である
・ドライマウスは食べ物をよく噛むことや口呼吸に気をつけることで改善できる可能性がある

ドライマウスってなに?

ドライマウスは「口腔乾燥症(こうくうかんそうしょう)」とも呼ばれ、さまざまな原因によってお口の中が乾燥している状態です。唾液は食べ物の消化を助ける消化作用、細菌の繁殖を抑える抗菌作用、お口の中を清潔に保つ自浄作用など大切な役割を担っています。

唾液の分泌量が減少することによって、お口の中がネバネバする、お口の中が乾いて喋りにくいなど不快な症状が現れます。

ドライマウスの原因は?

ドライマウスはなぜ起こるのでしょうか。ドライマウスの原因を解説します。

服薬の影響

睡眠薬、降圧剤、抗不安薬、抗うつ剤、抗ヒスタミン剤(花粉などのアレルギー症状を和らげるために用いられる)を常用している人は、ドライマウスになりやすい傾向があるといわれています。

胃薬もドライマウスを引き起こしやすい薬です。胃液の分泌を抑制する胃薬には唾液の分泌量も抑制する作用があります。改善には、薬に頼らないか、医師に相談して薬の種類や量を変えてもらう必要があるでしょう。

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群は、目の乾きが主症状です。ドライマウス患者の約1割に症状がみられ、目の乾きもあるなら、シェーグレン症候群の可能性が高いでしょう。

シェーグレン症候群の約3割の患者さんが、慢性関節リウマチを併発します。「手足がこわばる」「手足を曲げると痛い」「関節が腫れている」なら、「シェーグレン症候群で関節リウマチを併発している」という診断が下される可能性が高いでしょう。

もしかしてドライマウスかも!症状をチェック

ドライマウスかも、と悩んでいるなら下記の症状が無いかチェックしてみましょう。

・お口の中が乾燥する(3ヶ月以上)
・お口の中がネバネバする
・お口が乾いて会話しづらい
・口臭を人から指摘されるようになった
・舌がピリピリと痛い
・食べ物が飲み込みにくい


いくつか該当する場合はドライマウスの可能性があります。

ドライマウスの対策方法3つ

ドライマウスの対策方法を5つ紹介します。

①食べ物をよく噛む

食べ物をしっかりと噛むことによって唾液の分泌が増えます。唾液には抗菌作用や自浄作用の役割があるために、ドライマウスだけではなくお口の中の病気に対する予防効果もあります。

②ストレスを溜めない

ストレスもドライマウスの原因の1つです。ストレスが貯まることはお口の中の唾液分泌を減少させる要因となります。

③こまめに水分補給をする

水分不足はドライマウスを引き起こす要因の一つです。こまめな水分補給を忘れないようにしましょう。

④口呼吸をやめる

口呼吸はお口の中の乾燥に繋がることがあります。口呼吸をする癖があって改善したいと考えている場合、お口の周りの筋肉を鍛えましょう。

MFTというお口や顔面の筋肉など、お口のまわりの筋肉の働きを整えて機能させるトレーニングを歯科医院で受けることもおすすめです。

参考:日本口腔筋機能療法学会

まとめ

ドライマウスを放置すると虫歯や歯周病になりやすくなる、口臭がきつくなる、舌痛症になり得るなどのリスクがあります。自分がドライマウスになっていると思ったら、放置せず歯医者で診てもらいましょう。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。