インプラントの無料相談とは?伝えるべきこと&利用する際のポイントも

「インプラント治療に興味があるものの、腰が重くて治療を受けることがまだできていない」方は多いです。そのような方におすすめなのが、さまざまな歯科医院で行っている「インプラントの無料相談」です。 とはいっても、無料相談が何かわからないと、時間をかけて行く意味があるのかと感じてしまいますよね。 本記事では、仕事などで忙しくなかなか時間が取れない方のために、インプラントの無料相談の流れや利用する際のポイントなどを詳しく解説します。

更新日:2024/10/02

■目次

  1. インプラントの無料相談で行われること
  2. お口に関する悩みの確認
  3. お口の中の確認・検査
  4. 治療法の提案
  5. インプラントのメリット&デメリットの説明
  6. 費用の説明
  7. インプラントの無料相談で伝えるべきこと
  8. 病気やアレルギーの有無
  9. 飲んでいる薬
  10. 治療期間中の予定
  11. インプラントの無料相談を利用する際のポイント
  12. 相談したい内容をまとめておく
  13. 気になることは何でも質問する
  14. 過去の治療例を確認させてもらう
  15. まとめ
  16. 記事監修

インプラントの無料相談で行われること

さまざまな歯科医院が実施しているインプラントの無料相談では、一般的に以下が行われます。

お口に関する悩みの確認

まずは問診が行われます。お口に関する悩みを伝えましょう。いつから歯を失ったままにしているのか、なぜインプラントにしたいと思ったのか、どのような口元にしたいのか、なども聞かれます。インプラントに関する疑問や不安などがあれば、遠慮せずに相談しましょう。

お口の中の確認・検査

お口の中の状態を確認します。インプラントにする予定の箇所はもちろん、お口の中全体の状態を把握する必要があります。

また、歯科医院によってはレントゲン撮影やCT撮影が行われます。しかし、無料相談で受けられる検査は歯科医院により大きく異なりますので、必ずしもレントゲン撮影やCT撮影が行われるわけではありません。

治療法の提案

問診とお口の中の確認・検査をもとに、患者さん一人ひとりに適した治療法が提案されます。インプラントだけでなく、入れ歯やブリッジといった選択肢も提示されます。

お口の状態によっては、インプラントにすることが難しいと診断されるケースもよくあります。治療が難しいといわれた場合には、理由を詳しく聞いておき、歯科医院の考え方や技能的な問題が理由なら、インプラント治療が得意な(専門の)歯科医院の受診も検討しましょう。

インプラントのメリット&デメリットの説明

検査を受けてインプラント治療を受けたい患者さんには、インプラントのメリット・デメリットに関する説明が必ずあります。主なメリット・デメリットは以下のとおりです。

検査を受けてインプラント治療を受けたい患者さんには、インプラントのメリット・デメリットに関する説明が必ずあります。主なメリット・デメリットは以下のとおりです。

【メリット】
・天然歯のように噛める
・天然歯のような見た目に仕上がる
・他の健康な歯に負荷をかけないで済む
・セルフケアとメンテナンスを継続すれば長持ちさせられる

【デメリット】
・手術が必要
・治療が長期にわたる
・自費診療になるため高額
・清潔に保たないとインプラント周囲炎になる

費用の説明

大まかな費用について説明があります。一般的には、1本あたり300,000円~400,000円です。基本的にインプラントは公的医療保険適用外のため、全額自己負担となります。「治療を開始したら想定費用と違う」というトラブルが起こらないように、トータルの治療費を事前に確認することが重要です。

また、高額になりやすいインプラント治療は、確定申告の医療費控除の対象になります。 医療費控除を税務署に申請することで経済的負担を軽減できますので、ぜひ活用しましょう。

2024年5月 株式会社メディカルネット調べ

インプラントの無料相談で伝えるべきこと

インプラントの無料相談では、患者さんは以下のことを伝えておくべきです。

病気やアレルギーの有無

持病やアレルギーがあると、インプラント治療が受けられない場合があります。インプラントは手術が必要で、糖尿病・心臓病・骨粗鬆症・貧血・高血圧などの持病がある場合には、手術を受けて問題が起こるリスクがあるためです。

また、インプラントの素材はチタンが主で、まれに金属アレルギーを引き起こします。金属アレルギーの有無も事前に伝えましょう。

飲んでいる薬

服用薬によっても、インプラント治療が受けられない場合があります。薬によっては、手術時に出血が多くなったり、インプラントと顎骨の結合を妨げたりするためです。具体的には、ビスフォスフォネート系薬剤・抗血栓薬・ステロイド薬などは注意が必要で、何かしら薬を服用している場合は漏れなく伝えましょう。

治療期間中の予定

インプラント治療は長期にわたります。治療期間が短い患者さんでも、個人差はあるものの下顎で3~6ヶ月、上顎で6~12ヶ月かかります。

通院できる曜日や時間帯をはじめ、転勤・引っ越しの可能性なども事前に伝えておくことが大切です。歯科医院側が想定する治療スケジュールを満たせない状態で治療開始することがないよう注意しましょう。

インプラントの無料相談を利用する際のポイント

インプラントの無料相談に行く前には、以下のポイントをおさえておけば安心です。

相談したい内容をまとめておく

相談内容を準備しておかないと、せっかく時間を取ったのに疑問や不安が解消されずに終わってしまうかもしれません。また、歯科医師や専門スタッフと向かい合って話し始めると、聞きたかったことをうまく思い出せない可能性があります。

そのため、インプラントに関する希望や疑問などは、頭で整理しておくだけでなく、メモにまとめておきましょう。

気になることは何でも質問する

インプラントは手術が必要で、術中や術後に問題が出る可能性のある治療です。気になることは無料相談の場で何でも質問しておきましょう。

「どんなことを相談すればいいの?」という方は、以下インプラントネットの相談コーナーに寄せられた内容もご参考になさってください。
インプラントネットの相談室

過去の治療例を確認させてもらう

過去の治療例は、ご自身の治療のイメージを明確にするのに役立ちます。「自分と似た治療例はありますか?」と尋ねて、可能であれば治療例を見せてもらいましょう。

まとめ

インプラントの無料相談では、お口に関する悩みのヒアリングをはじめ、お口の中の確認・検査、費用の説明などが行われます。

また、無料相談の場で持病やアレルギーの有無、飲んでいる薬などについては自ら伝えることも重要です。

「仕事が忙しくて無料相談に行く時間が取れない」「近くの歯科医院で無料相談を実施していない」といった方は、インプラントネットの相談室を利用してみてはいかがでしょうか。インプラントについての疑問や悩みに、全国の歯科医師が回答します。

この記事で、インプラントの無料相談に関するあなたの疑問が、少しでも解消されたら幸いです。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開