■目次
インプラントの被せ物を付けるのに費用はかかる?
インプラントの被せ物が取れてしまったら、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
インプラントの被せ物を初めて入れた時の値段を思い出して再治療をためらってしまうかもしれませんが、意外と費用はかからないかもしれません。
パターン別に費用をみていきましょう。
被せ物が取れただけの場合
基本的に、インプラントに付いていた被せ物が取れただけの場合は費用はほとんどかからないでしょう。
取れた被せ物をそのまま再びインプラントに付けるだけですむことが多いです。
ただし、インプラント治療は原則自由診療で、取れた被せ物の再接着料はもちろん、再診料も支払う必要もあるかもしれません。
自由診療の再診料は歯科医院によりますが、500円~5000円程度とかなり幅があるようです。
再診料のような何かしらの費用がかかってしまうことは覚悟しておきましょう。
また、もしも取れた被せ物を紛失してしまっている場合、次の「被せ物やインプラントが壊れた場合」と同様の対応になる可能性が高いです。
被せ物やインプラントが壊れた場合
被せ物が壊れたり割れたりしている場合、再び取り付けることはできません。
被せ物を修理する、または作り直して付ける必要があります。
この場合、被せ物の再作製費用がかかります。
費用は、インプラント治療の際に支払った被せ物の費用と同じくらいかかるかもしれません。
ただし、被せ物にクリニックが設けた保証が付いていれば、支払いが少なくすむかもしれません。
保証内容についてはインプラント治療を受ける際の同意書や保証書などを確認しましょう。わからない場合は歯科医院に問い合わせましょう。
また、埋め込んだインプラント自体にグラつきや破損がある場合にはインプラントを一度撤去して、骨の治癒を待ってから再びインプラントを埋め込み直す可能性もあります。
インプラントも保証が付いていることが多いので、まずは保証内容を確認してみてくださいね。
取れてしまった被せ物はどうする?
取れてしまったインプラントの被せ物は、壊れていなければそのまま再装着できる可能性があります。
壊さないように気を付けて歯科医院へ持っていきましょう。
ティッシュで包むだけでは誤って捨ててしまう可能性があるほか、ティッシュからいつの間にかすり抜けて紛失してしまう、鞄の中に入れた物に強く圧迫されて
壊れてしまう可能性があります。
ティッシュで包んだ被せ物は、食材を保存するタッパーや入れ歯やマウスピース用のケースなどに入れておくと安心です。
被せ物が壊れていないのならば自分自身でインプラントの被せ物を再装着できないか、と思うかもしれませんが、自分自身で被せ物を戻すことはできません。
ただはめるだけなく、インプラントと固定する必要があるのです。
また、被せ物を装着する向きを間違えてしまうと被せ物が壊れてしまったり、ご自身ではめるとインプラントと固定されていないためにすぐ取れてしまい誤って飲み込んでしまうこともありますので注意しましょう。
インプラントの被せ物が取れたら放置はNG
では、インプラントの被せ物が取れてしまったらいつまでに歯科医院を受診したらよいのでしょうか。
インプラントの被せ物が取れたまま放置していると、周りの歯に悪影響を及ぼすことがあります。
残っている他の歯にかかる負担が増えてしまったり、むき出しのインプラント体に不可がかかり折れてしまう、インプラント周辺の歯茎に細菌が入り込んで炎症を起こしてしまうなどの思わぬトラブルにつながります。
インプラント自体が折れてしまえば、被せ物のように簡単に装着することができません。
できる限り早く歯科医院を受診し、インプラントと被せ物の状態をチェックしてもらい適切な処置を受けることがインプラントを守ることにつながります。
まとめ
インプラント治療後に被せ物が取れたときには、歯科医院で再装着してもらいましょう。
被せ物が壊れている場合には作り直ししなければならず、高額な費用がかかる可能性もありますが、壊れていなければ再装着代だけですみますよ。
作り直しの場合も、保証期間内であれば無料または安く作り直しが可能かもしれません。
治療の際に保証書などを受け取っている場合は、歯科医院の受診の際に持って行くと安心です。
受診までに期間が空いてしまうとその間にインプラントが壊れてしまい、被せ物の再装着ができなくなる可能性があります。
被せ物が取れてしまったらすぐに歯科医院へ連絡をし、できる限り早く歯科医院を受診しましょう!
記事監修
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。
2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開