【オールオン4】多くの歯を失った方、入れ歯の方におすすめの治療法

多くの歯がない場合、たった4本(または6本)の入れ歯で固定できるAll-on-4(オールオンフォー)があります。治療当日に仮の歯を入れるため、その日のうちに食事が可能です。通常のインプラント治療に比べてインプラントの本数が少ないため、費用負担が比較的少ない治療回数・期間が短くてすみます。

更新日:2019/10/03

■目次

  1. All-on-4(オールオンフォー)とは
  2. All-on-4 治療例
  3. CASE1 下の歯を入れ歯でなくインプラントにしたい
  4. レントゲン写真(治療後)
  5. CASE2 インプラントでしっかりと噛めるようになりたい
  6. レントゲン写真(治療前・治療後)

All-on-4(オールオンフォー)とは

これまで多数の歯を失った患者様の治療方法としては入れ歯が主流でした。しかし、入れ歯には「固いものは痛くて噛めない」、「会話中に入れ歯が動いてしまう」、「大きくて違和感を覚える」、「取り外して掃除をしなくてはならない」など、多くの問題点があるといわれています。
インプラントは前述のような問題点が解消される治療法ですが、「比較的費用が高価である」、「通常は複数回の外科手術が必要である」、「治療期間が長い」、などのデメリットがあります。
そういったデメリットを解消する治療法が、たった4本(または6本)のインプラントで12本の歯を支えることが可能になる治療法、『All-on-4(オールオンフォー)』です。

All-on-4のメリット
治療当日に仮の歯を入れるため、その日のうちに食事が可能になる
通常のインプラント治療に比べてインプラントの本数が少ないため、費用負担が比較的少ない
治療回数・期間が短くてすむ
腫れや痛み、治療期間を軽減できる

All-on-4の注意事項
全てのケースにおいて、このAll-on-4が適しているとは限りません。次のようなケースは、事前に主治医とご相談することをお勧めします。
通常の食生活において、患者様の噛む力が強いと予測される場合
歯軋りや食いしばりなど、インプラントに大きな力がかかることが予測される場合
骨の量が少なく、十分な長さのインプラント(13mm以上)を埋入できない場合
抜歯即時埋入で、埋入したインプラントの一部しか骨と接触していない場合
患者様のご希望で、最終的に12本以上の歯を回復する場合

All-on-4 治療例

CASE1 下の歯を入れ歯でなくインプラントにしたい

残っている2本の歯は、抜歯が必要というほどではありませんが、なるべく費用負担が少ない方法で固定式ブリッジをご希望になられましたので、抜歯を検討しました。上顎は総義歯でありそれほど大きな力がかかってこないと考えられるため、インプラントの本数は最小限の4本で問題ないと判断し、All-on-4による即時負荷インプラントを計画しました。

治療前
歯は2本残っていますが、あまり状態はよくありません。そのため抜歯を行い、抜歯即時負荷インプラントにて完全固定式のブリッジをお作りします。今回はAll-on-4にて対応します。

治療後
手術開始から約4時間後、その日のうちに仮歯が入りました。これで、食事がしやすくなると思われます。ただし、2ヶ月間は硬いものには注意が必要です。

治療前

治療後

レントゲン写真(治療後)

治療後のレントゲン写真です。
下顎神経を避けて、4本のインプラントが綺麗に埋入されています。

※治療結果は、患者様によって個人差があります。

CASE2 インプラントでしっかりと噛めるようになりたい

この患者様は、全ての歯がグラグラ動いている状態でした。患者様と相談した結果、全ての歯を抜歯させていただく代わりに、その日のうちに仮歯が入る治療All-on-4で上下同時に治療させていただくことになりました。

治療前
全ての歯が重度の歯周病であり、通常の硬さの食事でも噛むのに一苦労ということです。患者様はインプラントにして、噛めるようになることをご希望です。

治療後
上下とも、All-on-4またはAll-on-5 (オールオンファイブ)で治療し、しっかりと噛めるようになりました。

治療前

治療後

レントゲン写真(治療前・治療後)

治療前
20数本の歯が残ってはいるものの、ここでは歯周病とインプラントの関係を踏まえ、抜歯となりました。

治療後
下顎は骨の状態が良かったためAll-on-4、 上顎は6本の埋入を基本としますが骨の量が少なかったためAll-on-5 の形になっています。無理してインプラントの数を増やすとメンテナンスに問題が生じてきます。

※治療結果は、患者様によって個人差があります。

治療前

治療後

記事提供

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。