■目次
キシリトールってなに?
キシリトールは、糖アルコールの一つで、白樺やトウモロコシの芯を加工してつくられます。
糖アルコールには、ソルビトール、マルチトール(還元麦芽糖)、エリスリトールなど多くのものがあり、いずれも「虫歯を起こさない甘味料」として、様々なものに使われています。
キシリトールの効果
<キシリトールは虫歯菌の栄養にならない >
キシリトールは砂糖をはじめとする他の糖分と異なり、虫歯菌の栄養源になりません。
砂糖の場合、虫歯の原因菌の一種「ミュータンス菌」が糖分解し発酵させて酸をつくりだします。その酸によって歯のエナメル質が溶かされて、虫歯はできてしまいます。
一方キシリトールの場合は、ミュータンス菌によって発酵することがないので、虫歯のもととなる酸が発生しません。しかもミュータンス菌は菌体内にキシリトールを取り込むことで、エネルギーを消耗してその活性が弱まります。
さらにキシリトールを長期にわたって使用することで、ミュータンス菌の繁殖が弱まって砂糖からも酸を生産できなくなり、虫歯になりにくくなるのです。
とはいっても、キシリトールを摂取していれば虫歯になることがないというわけではありませんので、注意が必要です。
<キシリトールは歯の再石灰化を促進する>
虫歯は、虫歯菌の歯をとかしていくスピードに、歯の再石灰化作用(とけた歯をもとの状態に戻す作用)のスピードが追いつかなくなると虫歯が発生します。
キシリトールはこの歯の再石灰化を促進すると一説では言われていますが、キシリトール自体の再石灰化機能は証明はされていません。しかし、ガムは他の食べ物以上に唾液を多く分泌します。そして、唾液には歯の再石灰化を促進する機能があることがわかっています。
つまり、「キシリトール配合ガムを食べる→唾液が多く分泌される→その唾液によって歯の再石灰化が進行する」という順序が成立し、間接的に歯が虫歯から守られています。
キシリトールは体にとって害はないことが知られていますが、キシリトールを摂取しすぎると、下剤の効果がでてしまうことがわかっているので、摂取量には注意が必要です。