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ソケットプリザベーション…抜歯窩に人工骨を入れて骨を再生させる方法
ソケットプリザベーションとは、骨の吸収を防止するために、抜歯の時点で人工骨や骨補填材などを「穴」に入れて骨を再生させる方法です。文字通り、ソケット(穴)をプリザベーション(保護)することを指します。
抜歯をすると、歯があった場所に「穴」があきます。この「穴」を抜歯窩と言います。抜歯をした周囲の骨は時間とともに周りの骨の吸収が進み、痩せて薄くなってしまいます。骨が痩せて薄くなるとインプラントを埋め込むことはできません。インプラントを埋めた後も骨は吸収するため、骨を足す必要があります。
骨が痩せて薄くなる前に予防的にソケットプリザベーションを行えば、骨の吸収を抑えることができるというわけです。
ステップ①
残せなくなった歯を丁寧に抜歯し、抜歯窩を清掃します
ステップ②
抜歯窩に人工骨や骨補填材を入れます
ステップ③
コラーゲンでできている膜を上からかぶせます
ステップ④
歯肉や仮歯で抜歯窩を閉鎖し、骨の吸収が起こるのを防止します
記事監修
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。