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抜歯後に骨を回復する方法
抜歯後に歯槽骨や歯茎が痩せてしまうことがあります !
歯を抜歯すると歯槽骨の幅や高さが減少します。これによってインプラント治療をすることができなくなる可能性があります。また、たとえインプラント治療ができたとしても歯ぐきが陥没して見た目がよくないことが多くあります。
骨が痩せていく様子
この歯ぐきの痩せを防ぐには
・エクストルージョン(歯の廷出)
・ソケットプリザベーション
という方法があります。
エクストルージョン(歯の廷出(歯の寿命を延ばす))
1.治療前の状態です。
2. 歯にフックをつけてゴムで引っ張ります。ゴムは常につけている状態になります。もちろん前歯のときは見た目を考慮して、仮歯をつけながら引っ張ることもできます。
3. 伸びてきたら長くなった歯の根の部分を削り、再度フックをつけて引っ張ります。
伸びてきては削って引っ張るを1~2週間おきに繰り返します。
その後、抜歯をしてインプラント治療などの歯を作る作業へと移行します。
骨移植との違い
歯肉が不足することが多い骨移植では審美的障害のため後から歯肉の移植も行うことがあります。しかし、エクストルージョンは骨の添加と同時に歯肉までもが盛り上がってきますので、余計な手術をすることなく審美的に仕上がる可能性が高くなります。
骨移植は移植後の感染のリスクがあります。
特に移植骨の保持のための膜(顆粒状の骨が崩れず、また粘膜が顆粒状の骨に入り込まないようにするために膜をすることがあります)を使った時は感染のリスクが高くなります。エクストルージョンは感染のリスクが極めて少ないのが特徴です。
ソケットプリザベーション
ソケットプリザベーションとは、歯を抜歯した直後に、抜いた部分の穴の中に骨移植を行います。
これにより、抜歯後の骨吸収(骨の減少)を最小限にするものです