CT撮影が必要となるのってどんなとき?

インプラント治療のために受ける検査と一人一人にあった治療方針を決めていくまでの過程をご説明しています。

更新日:2019/09/25

■目次

  1. 治療の流れ
  2. インプラント治療で精査(CT撮影)が必要とされる場合の主な原因
  3. 1.インプラントを埋め込む顎の骨から上顎洞までの距離が近い場合
  4. 2.インプラントを埋め込む顎の骨から下歯槽神経までの距離が近い場合
  5. サイナスリフトとは?
  6. ソケットリフトとは?

治療の流れ

診察 : インプラントの手術の方法や期間、費用等の説明をします。

簡易検査
: レントゲン撮影を行い、顎の骨の状態を診断します。

CT撮影
: 簡易検査で精密検査が必要と判断された場合におこないます。

手術
: インプラントを埋め入れる手術をおこないます。

人工の歯を装着
: インプラントが顎の骨としっかり結合したら、人工の歯を装着します。

インプラント治療で精査(CT撮影)が必要とされる場合の主な原因

1.インプラントを埋め込む顎の骨から上顎洞までの距離が近い場合

上顎の骨(歯を支えている骨)の上には、上顎洞(サイナス)という大きな空洞があります。サイナスは、粘膜で覆われた、鼻腔につながる空洞です。上の歯にインプラントを埋め入れる場合は、サイナスを傷つけることのないよう、上顎の骨に十分な厚みが必要です。そこで簡易検査で顎の骨に問題があると診断された場合は、CT撮影により、実際の状態をより詳細に確認することで、顎の骨からサイナスまでの距離がどのくらいあるのかを知ることができます。その上で、サイナスリフトやソケットリフトという方法で骨の厚みを増やす治療をし、インプラント治療を可能にしていきます。


>>サイナスリフトとソケットリフトの詳しい説明は下記へ

2.インプラントを埋め込む顎の骨から下歯槽神経までの距離が近い場合

下顎の骨の下には下歯槽神経という神経が通っており、これを避けてインプラントを埋め入れなければなりません。下顎の骨が薄く、インプラントを埋め入れると下歯槽神経を傷をつけてしまう可能性がある方の場合、通常より短いインプラントを使用したり、インプラントの埋め入れる角度を斜めにすることで、インプラント治療を可能することができます。どのくらいの長さのインプラントなら埋め入れられるか、どの角度で埋め入れたら下歯槽神経を傷つけないかを厳密に確認するために、CT撮影は欠かせません。

サイナスリフトとは?

ソケットリフトと同様、上顎の骨が薄い場合に、骨の厚みを増すために行われる治療法です。こちらは主にサイナスと上顎との距離が狭く、ソケットリフトが行えない場合に選択される方法です。歯ぐきの側面に穴をあけ、サイナスをおおう粘膜(シュナイダー膜)をはがし持ち上げて、上顎の骨との間にすき間を作ります。そのすき間に骨となるもの(自分の骨か、人口の骨のもととなるもの)を入れて、それが固まる(骨ができあがる)まで約半年待ちます。骨ができて厚みが十分になってから、あらためてインプラント治療をおこないます。

ソケットリフトとは?

上顎の骨が薄い場合に、骨の厚みを増すために行われる治療法です。インプラントを埋め入れる予定のところから骨のもととなる物質を入れて、少しずつ上顎洞粘膜(シュナイダー膜)を押し上げていきます。押し上げられた粘膜と、その間に詰めた骨のもととなる物質の分だけ、骨の厚みを増すことができます。骨のもととなる物質が固まり、完全に骨になるのを待ってから、インプラント治療をおこないます。



※治療結果には、患者様によって個人差があります。

記事提供