■目次
ホワイトニングとは
ホワイトニングとは、薬剤により歯の色を白くする事を言います。
歯の変色には様々な原因があります。歯の表面の着色や汚れにより変色している場合には、クリーニングによって歯の表面を磨くことで歯を白くすることができます。
コーヒーや紅茶、ワインなどの着色が沈着したり、年齢や薬の副作用などで歯の内面まで変色している場合には、表面のクリーニングだけでは白くなりません。ホワイトニング剤を使用することによって歯を白くすることができます。
ホワイトニングを受ける上でのポイント
ホワイトニングは、自分の歯を白くすることはできますが、その白さの色味の調整をすることは難しく、また、詰め物や被せ物を白くすることはできません。インプラント治療がすべて終わってからホワイトニングをすると、「ホワイトニングで白くなった歯」と「インプラントに接続した人工歯」に色の違いが出る可能性があり、気になる場合には被せ物の作り変えが必要となってしまいます。
ホワイトニングを検討している方は、インプラント治療が終わる前(最終的な人工の歯を入れる前)までに、ホワイトニングを受けたいことを伝えておくとよいでしょう。
ホワイトニングを受ける場合の注意点
[治療前]
●ホワイトニング後の歯の白さは、歯の質や変色の程度によって個人差がでます。必ず自分自身が求める歯の白さになるとは限りません。
●抗生物質(テトラサイクリン系のもの)により緑色などに着色した歯は、着色の程度や、歯のしま模様の顕著さによっては、ホワイトニングでは効果が得られないことがあります。
●詰め物や被せ物は、ホワイトニングで色が変化することはありません。お口の中に詰め物や被せ物がある場合は、ホワイトニング後に色の違いが目立つことがあり、作り変えが必要となることもあります。
●虫歯があるとホワイトニング剤がしみる可能性があるため、事前に虫歯の治療が必要です。
[治療後]
●ホワイトニングの効果は、歯磨きの状態や食生活などにもよりますが、6ヶ月~1年といわれています。歯の色の後戻りを防ぐためには、定期的にホワイトニングを続ける必要があります。再びホワイトニングを開始する時期については、担当の歯科医師にご相談ください。
治療を進めるなかで疑問や不安があれば、お口の状態と治療内容について把握している、かかりつけの歯科医師または歯科衛生士に相談しましょう。
記事監修
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。