奥居歯科 医院HP
東京都目黒区青葉台1-30-11 土屋ビル3階
インプラントとは?
インプラントとは?
インプラント治療とは、失った歯の根の部分を人工的なものに置き換え、その上に通常の歯の被せ物を装着する治療法です。
治療に使用するインプラント本体の材質は、身体に親和性の高い純チタンでできています。
これを、顎の骨の中に埋め込む手術を行います。手術といっても、奥歯の抜歯を行う場合と同程度の手術です。
その後、人工の歯をインプラント本体に装着することで、歯を失った部分を補います。
インプラント治療は、歯を失った部分だけを再建する治療法なので、周囲の歯を削ってブリッジの土台にしたり、入れ歯をひっかけたりしないため、周囲の歯には影響を与えにくい治療法とも言えます。
現在の治療法の中で、歯を根の部分から咀嚼機能を改善できるのは、インプラント治療だけになります。
そのため、「第二の永久歯」とも言えるもので、天然の歯に近い感覚で食事などを噛むことができます。
また、治療後は自宅のケアや、定期健診をきちんと行うことにより長期に渡って安定した状態を保つこともできます。
従来の入れ歯・ブリッジによる治療
ブリッジや入れ歯は手術が不要だったりとメリットがあります。
しかし、健康な歯を削る必要があったり、金具をかけるなど、周囲の健全な歯に負担がかかるなどのデメリットもあります。
これは、歯の噛む力がかかる部分を人工的に作り、かかった力を周りの歯に負担させるという考え方から作られているからです。
インプラント補助手術:骨造成について
インプラントの大きさ
インプラントは、直径約3〜5mm、長さ8〜12mmのものが一般的に用いられます。
この大きさのものを顎の骨に埋め入れるにのあたって、インプラントの周りに各2mmずつ、健康な状態の骨が必要になってきます。
すなわち、必要な骨の幅は8mm、高さは12mmが必要になってきます。
しかし、歯を抜き、歯根を失った状態では、骨の幅は上下左右ともに次第に骨が小さくななってしまいます。これは、顎の骨は歯の根があることで形を維持しているからです。
また、入れ歯を長期使用した場合、噛む力が顎骨にかかるため、顎の骨の萎縮が起きやすくなりますし、歯周病が原因となり顎の骨が萎縮する場合もあります。
こういったケースでは、小さいサイズのインプラントを使用する方法もありますが、骨造成という方法で不足している分の骨を造成し、インプラントを埋め込む方法があります。
骨造成の種類
十分に骨の幅や厚さがない場合、骨造成と呼ばれる補助手術を行うことで、インプラント治療の適応が可能になることがあります。
これにより、インプラント治療を過去にあきらめたことのある患者様でも、治療を受けられる場合もあるので、あきらめずに一度ご相談ください。
当院では、骨造成を行った場合は、4〜6ヵ月の治療期間を設けています。
手術後、骨造成を行った部分が安定し、骨が固まるのを待ってから、アバットメントという、インプラント本体と、人工の歯を接続する部分を装着し、歯型を取っています。
GBR
骨の幅が不足している場合に行う方法で、インプラントの埋め込みと同時に行う補助手術です。
とくに、前歯部の場合は約8割程度の症例で必要になることがあります。
GBRでは、インプラントを適正な位置に埋入し、骨量が不足してインプラントが顎の骨から露出してしまった部分を、患者様ご自身の周囲の骨や人工骨で補います。
当院で設けている治癒期間の目安は4ヵ月程度です。個人差はありますが、治癒期間の間に、造成した部分が周囲の骨とほぼ同化しインプラントを安定させます。
スプリットクレスト/オステオトーム
これも骨の幅が不足している場合に行う方法です。
細くなってしまった顎骨に溝を作り、その部分に専用の器具を利用して、押し広げるようにして骨の幅を広げていきます。
十分に骨が広がったら、適切な位置にインプラントを埋め入れます。
これは主に、上顎で骨幅が不足している場合に行う補助手術です。
サイナスリフト/ソケットリフト
上顎の奥歯付近の骨の中には、上顎洞(サイナス)という骨の空洞があり、その空洞内にはシュナイダー膜という粘膜が存在しています。
サイナスリフトやソケットリフトでは、このシュナイダー膜を下から押し上げ、その部分に患者様ご自身の周囲の骨や人工骨を充填し、上顎洞内部骨を造成させます。
上顎の奥歯を失うことが原因となる、顎の骨の萎縮と上顎洞の拡大が起こり、歯の骨の高さが不足します。補助手術を行うことで、インプラントが埋め入れられない場合に対応することができます。
垂直的GBR
患者様ご自身の周囲の骨や人工骨を用いて、垂直的に骨を造成させる補助手術です。
CTとレントゲンの違い
CTとレントゲンは、どちらもX線を照射し、透過したX線量によって色のコントラストをつけ画像化するもので原理は同じです。
ですが、レントゲンは立体的なものに1方向でX線を照射し平面で表現するいわゆる「影絵」のようなものであるのに対して、CTは1方向のX線量を減らして多方向(0.1mm刻み)から照射することで立体的なものを立体的(3次元的)に表現することができる装置です。
すべての診断にCTが必要なわけではありませんが、インプラント治療の診断時や、進行した歯周病の骨吸収の度合いを診断する場合には、CTでの診断はより良い治療へつながると思います。
また歯科用CTのX線量は、医科用CTと比べ8分の1程度と少ないことも特徴の1つです。
右:レントゲン像(左下奥歯) 平面でしか見ることができません
左:CT像(左下奥歯) 立体的に見ることができます